仲野太賀&長澤まさみが元殺人犯を密着取材するテレビマンに 「すばらしき世界」場面写真公開
2020年12月8日 13:00

直木賞作家・佐木隆三氏の小説「身分帳」を原案に、「ゆれる」「永い言い訳」の西川美和監督が役所広司と初タッグを組んだ新作「すばらしき世界」の場面カットが公開された。
「すばらしき世界」は、これまですべてオリジナル脚本の映画を手がけてきた西川監督にとって初めての小説原案の作品。物語の舞台を原作の約35年後の現代に置き換え脚本を執筆し、人生の大半を裏社会と刑務所で過ごした男の再出発の日々を描いた。第56回シカゴ国際映画祭で観客賞と最優秀演技賞(役所)の2冠を獲得した。
殺人を犯し13年の刑期を終えた三上(役所)は、目まぐるしく変化する社会からすっかり取り残され、保護司である庄司夫妻の助けを借りながら自立を目指していた。そんなある日、生き別れた母を探す三上に、テレビディレクターの男・津乃田とプロデューサーの女・吉澤が近づいてくる。彼らの真の目的は、社会に適応しようとあがく三上の姿を番組で面白おかしく紹介することだった。津乃田は情に熱く真っ直ぐで、人懐こい三上をネタにすることをためらい始めるが、そんな矢先に三上が“元殺人犯”の片鱗を覗かせる瞬間を目撃することになる。
このほど公開された画像は、三上に密着し質問を投げかけながらカメラを回し続ける津乃田役の仲野太賀、撮影された密着映像を見ながら笑みを浮かべる吉澤役の長澤まさみを切り取ったカットなど5枚。三上が出所した当日の刑務所内の一幕や、密着撮影中に表情を強張らせる津乃田、スーパーマーケットの店長(六角精児)と談笑する三上の様子が収められている。
仲野は、演じる津乃田について「(冒頭の津乃田は)強い意志を持って取材をしようという感じではなく、『ちょっと行ってみた』くらいの感覚です。ところが三上と出会っていくなかで、どんどんその人間性に引かれ、目が離せなくなる」と分析。自分の撮影のない日も、役所の芝居を見に現場を訪れていたと明かし、「三上さんを自分の目に焼き付けておきたかったから。なるべく、三上さんを、役所さんの存在を、僕を通して津乃田のなかに染み込ませたくて。三上さんに振り回される役回りだったので、三上さんの芯に触れる機会が欲しくて通っていました」と語っている。
「すばらしき世界」は、2021年2月11日に全国公開。
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