永瀬正敏、「Malu 夢路」での謎の男役は「でき上がって初めて知った」
2020年11月9日 12:00

第33回東京国際映画祭の観客賞対象部門「TOKYOプレミア2020」に選出された日本・マレーシア合作「Malu 夢路」のエドモンド・ヨウ監督、永瀬正敏、水原希子が11月8日、TOHOシネマズ六本木ヒルズでの上映後にQ&Aを行った。
ヨウ監督はマレーシアから来日し、2週間の自主隔離を経ての参加。母国はロックダウンで映画館が休館中のため、「映画館にお客さんが入っている状態に感動した。見知らぬ者同士が映画見る経験は素晴らしいもの。作り手側はチャレンジをやめてはいけないと改めて思った」と声を弾ませた。
永瀬とは、映画祭と国際交流基金アジアセンターの共同プロジェクト「アジア三面鏡2016 リフレクションズ」の「鳩 Pigeon」(監督行定勲)のロケで出会い、永瀬がコンペティション部門の審査員を務めた17年に、「アケラット ロヒンギャの祈り」で最優秀監督賞を受賞するなど縁が深い。水原も、「トリック劇場版 ラストステージ」(2014)でマレーシア・ロケを行ったことがあり、ヨウ監督は「マレーシア・コネクションだよ」とご機嫌な様子で話した。
離れ離れに育ったマレーシアの姉妹が、再会後もその空白を埋められずに苦悩する静ひつな物語。永瀬は、「エドモンドは余白を大事にしている監督なので、100%信頼し考えすぎずに身を預けることを第一に演じた」と説明。脚本上には役名があったが、完成した映画のエンドロールでは「Mysterious Man(謎の男)」となっており、「でき上がったものを見て、初めて知りました」と苦笑した。
一方の水原は、「英語と中国語と日本語を話す役で、英語は少し話せるし、当時中国語を勉強中だったので語学が生かせるからチャレンジしたいと思ったのが正直なところ」と開けっぴろげな回答。そして、「幻想的で夢なのか、もう想なのか、現実なのか、エドモンドの世界に引き込まれた。すごい体験なので、没頭していただきたい」と笑顔でアピールした。
「Malu 夢路」は11月13日公開。第33回東京国際映画祭は11月9日まで開催。
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