「鵞鳥湖の夜」来場者特典は、コンビーフ太郎によるクラシックアートポスター 9月25日から劇場で配布
2020年9月17日 17:00
[映画.com ニュース]第64回ベルリン国際映画祭の金熊賞、最優秀男優賞(銀熊賞)をダブル受賞した「薄氷の殺人」のディアオ・イーナン監督による5年ぶりの新作「鵞鳥湖の夜」の来場者特典(数量限定)が、SNSなどで人気を集めるデザイナー・コンビーフ太郎氏のクラシック版アートポスターに決定。イーナン監督が「とても気に入った」と絶賛するビジュアルに仕上がっている。
「薄氷の殺人」のグイ・ルンメイとリャオ・ファンが再共演を果たし、「1911」のフー・ゴーが顔をそろえたノワールサスペンス。「薄氷の殺人」の撮影監督トン・ジンソン、ウォン・カーウァイ監督作「花様年華」「2046」に参加した照明監督ウォン・チーミンら、中華圏を代表するキャストとスタッフが集結した。魅惑的な闇と色彩が渦巻く鮮烈な映像美で、中国の知られざるアンダーグランドの犯罪や、社会の底辺で生きる人間たちの現実をあぶり出す。
2012年、中国南部。再開発から取り残された鵞鳥湖(がちょうこ)の周辺地域では、ギャングたちの縄張り争いが激化していた。刑務所を出所して古巣のバイク窃盗団に舞い戻った裏社会の男チョウ(ゴー)は、対立する猫目・猫耳兄弟たちとの揉め事に巻きこまれ、逃走中に警官を誤って射殺してしまう。たちまち全国に指名手配され、警察の包囲網に追いつめられたチョウは、自らに懸けられた報奨金30万元を妻と幼い息子に残そうと画策する。そんなチョウの前に現れたのは、妻の代理としてやってきた、水浴嬢(水辺の娼婦)として生きる見知らぬ女アイアイ(ルンメイ)。彼女と行動をともにするチョウだったが、警察や報奨金の強奪を狙う窃盗団に行く手を阻まれ、後戻りのできない袋小路に迷い込んでいく。
アートポスターを手掛けたコンビーフ太郎氏は、SNSにアップした「ベイビー・ドライバー」のポスターに、エドガー・ライト監督本人からリプライが寄せられたという注目のデザイナー。「纏わりつくような湿気と、それとは対照的な乾ききった暴力性、そして妖しげなネオンの光が彫像する底なしの影。ビジュアル化したい要素はすぐに決まったが、その表現方法には頭を抱えた。それに普段の自分勝手なものとは訳が違う。正直、観客の皆様が気に入るか不安だ。しかし最後まで自分の中では悩んでいたにも関わらず、完成すると案外、気に入る出来になった。この映画の匂いを僅かにでも、感じ取れてもらえると嬉しい」と、期待をこめた。
「鵞鳥湖の夜」は、9月25日から新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で公開。来場者特典(数量限定)のアートポスターは、以下の劇場で配布される。
新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル梅田、シネ・リーブル神戸、センチュリーシネマ、アップリンク京都、ユナイテッド・シネマキャナルシティ13、ユナイテッド・シネマとしまえん、ユナイテッド・シネマ札幌