ブルーハーツの名曲が彩る、“爆発3秒前”の危うい青春 松本穂香「君が世界のはじまり」予告&ポスター
2020年6月17日 08:00
[映画.com ニュース]松本穂香がふくだももこ監督と再タッグを組む映画「君が世界のはじまり」の予告編とポスタービジュアルが公開された。「人にやさしく」「キスしてほしい」など「THE BLUE HEARTS」の名曲にのせ、退屈な町でくすぶる高校生たちの青春を描く本作。映像には、特別でありながら、時に息苦しく危うい“あの頃”が切り取られている。
「おいしい家族」のふくだ監督が執筆した「えん」(第40回すばる文学賞佳作受賞)と「ブルーハーツを聴いた夜、君とキスしてさようなら」を、脚本家・向井康介(「リンダ リンダ リンダ」「愚行録」)がひとつの物語に再編。「40歳を越えて、もう青春映画を書くことはないと決めていた」と語っていた向井が、ふくだ監督の言葉のひとつひとつに突き動かされ、青春のヒリヒリとしたエネルギーを新たなストーリーとして結実させた。大阪の住宅街で深夜に起きた、高校生による中年男性の殺害事件を軸に、主人公・えん(松本)と周囲の人々の感情が混じり合い、物語が疾走していく。
中田青渚は、えんの親友で次々と彼氏を変える琴子、片山友希は母親が家を出ていき父親に鬱屈とした思いを抱える純を演じる。そして純と体を重ねるようになる東京からの転校生・伊尾役の金子大地、琴子に思いを寄せるサッカー部キャプテン・岡田役の甲斐翔真が共演。ふくだ監督が惚れこんだロックバンド「NITRODAY」でボーカル&ギターを務める小室ぺいが、琴子が初めて一目ぼれする相手・ナリヒラに扮し、本作で演技に初挑戦している。
予告編では、青春のはかない時間を次々と活写。自転車を押し、並んで歩く帰り道。授業をサボり、こっそりタバコを吸う、廃墟と化した立ち入り禁止の旧講堂。どしゃぶりの雨をやり過ごすショッピングモール。暇をもてあまし、体を寄せあう非常階段。「この町は、一方通行の思いばかりだ。」という言葉を皮切りに、それぞれの感情が疾走感たっぷりに映し出されていく。「希望と絶望、爆発の3秒前。」――大きく変化しようとしている高校生たちの世界の一端を、垣間見ることができる。
ポスタービジュアルは、淡い光に包まれたキャラクターたちをとらえたもの。「ブルーハーツの歌声で、やっと息ができた。」というコピーが、高校生たちが抱える爆発寸前の思いや切実な叫びを暗示している。
「君が世界のはじまり」には、ほか江口のりこ(琴子の母役)、古舘寛治(純の父役)らも出演。7月31日から、テアトル新宿ほか全国で公開予定。
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