中国最大の映画製作・配給会社「万達電影」にコロナ危機 全社員の最大30%がリストラ対象に
2020年4月28日 19:30

[映画.com ニュース] 中国最大の映画製作・配給会社「万達電影(Wanda Cinemas)」が、コロナ禍によって危機を迎えている。中国のポータルサイト「新浪(SINA)」によれば、2020年1~3月期の赤字額は5.5億~6億元(約86~92億円)となり、大規模なリストラを実行する可能性があるようだ。
「万達電影」は、「万達グループ(Wanda Group)」の孫会社だ。「万達グループ」と言えば、12年にアメリカの映画館チェーン「AMCシアターズ」を買収したことで知られている。同年には「万達文化産業グループ(Wanda Cultural Industry Group)」が創立され、「万達電影」「AMCシアターズ」といったエンタテインメント会社のほかに、スペインのマドリードを本拠地とするサッカークラブ「アトレティコ・マドリード」を傘下に入れている。現在の中国では“最大の文化産業会社”として名をとどろかせているのだ。

「万達電影」の成長は、中国映画市場の発展とともに急速に進んでいた。12年の「万達文化産業グループ」創立時点では、保有する劇場は115館。18年には「万達文化産業グループ」の制作会社「万達影視(Wanda Media)」を買収し、19年末には中国国内最大の656館に拡大している。
そんな「万達電影」の勢いに歯止めをかけたのが、新型コロナウイルス感染拡大による“中国映画市場の鈍化”だ。旧正月(1月25日~2月8日)に、話題作「Detective Chinatown 3(原題:唐人街探案3)」の上映を予定していたため、19年末時点では株価が約50%急騰。だが、コロナ禍による上映延期、映画館の閉鎖といった打撃を受け、株価が30%ほど下落してしまった。

19年末時点での社員数は1万4000人超。今回報じられたリストラの対象は、全社員の20~30%。これが実行された場合、約3000~4000人が失業することになってしまう。また「万達電影」のほか「華誼兄弟傳媒(Huayi Brothers)」を含む22の映画製作・配給会社の純損失見込みが、合計17億元(約260億円)に近い数字となることが判明している。
「万達電影」の対策は、その他の大企業と同じ考え方のようで「厳しい時期には“弱い会社”の買収、もしくは、さらに市場規模を拡大させることで力を得る」というもの。その布石となるような動きが既に見受けられ「162館のシネコンを新たに開設する予定」と発表している。「万達電影」は、今回の“コロナ危機”をどう乗り越えていくのか。その動向に注目が集まっている。
関連ニュース





映画.com注目特集をチェック

ガンニバル
【衝撃の問題作】なぜ世界は「ガンニバル」にハマるのか? “絶対的支持”の理由を徹底解説!
提供:ディズニー

BETTER MAN ベター・マン
【観ないとぜっったい後悔する】「グレショ」監督最新作!ラスト5分の破壊力に、感動を超えて放心状態
提供:東和ピクチャーズ

劇場版モノノ怪 第二章 火鼠
あまりにオススメされるので、ミリしらで観たら不覚にも秒で沼にハマって大変なことになった話
提供:ツインエンジン

すごすぎて言葉にならない映画
【人類史上最悪の“ブラック仕事”爆誕】よく考えずに転職したら…死んで生き返る“無限労働”だった
提供:ワーナー・ブラザース映画

【衝撃の価格破壊】
【日本の料金は高すぎる!!】そんなあなたに、2000円→750円になる裏ワザあります
提供:KDDI

35年目のラブレター
【感動実話に“とんでもない絶賛”の嵐】噂を聞きつけ実際に観てきたら…忖度なし正直レビュー!
提供:東映

感想投稿で豪華賞品が当たる!
「ガンニバル」シーズン1をちょっとでも観たことある人、今すぐ参加して!(提供:ディズニー)