野本梢監督「透明花火」出演の高橋雄祐、清水尚弥、みひろと初長編について語る
2020年3月11日 19:00
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[映画.com ニュース] 初長編映画「透明花火」の劇場公開を控える野本梢監督の特集上映「私」が池袋シネマ・ロサで開催中だ。3月14日からの公開を前に野本監督、出演の高橋雄祐、清水尚弥、みひろに話を聞いた。
野本監督はこれまでLGBTや発達障害などを主に題材とし、最近では「次は何に生まれましょうか」でも各映画祭でグランプリなどを受賞。「私は渦の底から」では第10回田辺・弁慶映画祭の映画.com賞に輝いている。初長編「透明花火」は、人間関係にどこか不器用な人々が、傷つきながらも懸命に人と向き合おうとする姿を描く群像劇だ。
「あいが、そいで、こい」など出演作が相次ぐ高橋が主演を務め、「死んだ目をした少年」の清水、さらに安藤輪子、根矢涼香、土山茜、櫻井保幸、東野瑞希、手島実優、古山憲正、笠松七海ら注目の若手俳優が共演。「ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE」などのみひろ、百元夏繪らが脇を固める。
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2017年5月、テアトル新宿で「私は渦の底から」が上映された時に、本作の企画・脚本・プロデュースを務めた三浦賢太郎から声をかけられたのが始まりという野本監督。その後、脚本が届き、オムニバスに近い群像劇ということで自分は適任ではないと一度は監督オファーを辞退するが、三浦に背中を押されて初長編を撮ることを決めた。キャスティングについては「ほぼイメージ通りの俳優さんたちに出演してもらえた」と語る。
ナンパ塾を経営する一方で祖母と暮らす主人公の淳を演じた高橋は、知り合いだった野本監督が自分をナンパするような男のイメージで見ていたのかと話をもらった当初は戸惑ったというが、「一人ひとりの人物の余白がいい意味で多い脚本で、全体の中に大きな波がありながら、5話入っているのにまとまりのいい完成度の高い脚本だと思った」とし、「群像劇全体のバランス、淳の役割を考えながら演じました。淳という役からは大事なものをもらい、今も自分の胸の中に生き続けている」と、今回演じた役への思いは強い。
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女性経験がないことに引け目を感じて生きている圭太を演じた清水も「また童貞の役がきたなと思ったけど、『死んだ目をした少年』(加納隼監督)の三浦さんの脚本で、『独裁者、古賀。』(飯塚俊光監督)でご一緒した野本さんが監督ということで、お二人が組む作品に呼んでもらって嬉しかった。実は初めてのラブシーンにハラハラドキドキしたけど、相手役の土山(茜)さんに委ねて、現場で感じたことを大事にして演じました」と振り返る。
初めて母親役を演じたみひろは「脚本を読んだら母親役だし、最初からナンパとか童貞とか卑猥な言葉が結構出てきたので戸惑いました。でも、読み進めていくとしっかりといろいろな悩みを持った人間が描かれていて、懐かしいなとも思いました。不安もあったけど、まだ義理の母親役で、大きな思春期の息子が突然できて、どう向き合ったらいいかわからない部分と、演じる手探りな感じが上手いことリンクして伝わったらいいなと思いながら挑みました」とし、女優としての新たな一面を見せる。
野本監督は「5話それぞれが1本で成り立っているわけではなく、全体として流れが途切れていないか、かつ各パートが矛盾していないか、前と気持ちがつながっているのか、どちらも見なければいけないというのが大変でした。また、今回初めて脚本が他の方ということで、それぞれの人物の行動する理由の前後をしっかりとつかんでいないと、役者さんにも伝えられないし、あっているのか間違っているのか判断できなかったので、自分の中で想像して作り上げていくようにした」ことに挑戦しという。
そして、「粗削りでガツンと響くような映画ではないけど、誰しも経験があるような話で、ズキンッと胸が痛くなってしまうかもしれない。経験した方にも、いま真っ最中な方にも響く映画だと思います」とし、清水も「撮影から2年半を経てようやく劇場公開ということで、観てもらって完成します。10代の若い人たちから30代、40代以上の方たちまで男女問わず幅広い方々に観て欲しい」とアピールした。
「透明花火」は3月14日より池袋シネマ・ロサで公開。
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