公開50周年を迎える不朽の名作「ひまわり」 HDレストア版、5月1日公開
2020年3月2日 08:00

[映画.com ニュース]映画史に残る不朽の名作「ひまわり(1970)」が今年で公開50周年を迎えることを記念し、HDレストア版が5月1日から上映されることがわかった。
イタリアを代表する名優ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニが共演し、「靴みがき」「自転車泥棒」で知られるネオレアリズモの名匠ビットリオ・デ・シーカがメガホンをとった本作。ヘンリー・マンシーニによる甘く切ないテーマ曲にのせ、互いに思い合いながらも戦争によって引き裂かれた夫婦の悲しき愛の物語を紡いだ。1970年にハリウッド大作がひしめく中で公開され、当時イタリア映画として異例の大ヒットを記録。同年の日本の洋画興行収入ランキングでも5位に輝いている。
70年以来、何度も劇場公開された本作は、映画ファンに愛され続けてきた。イタリアでオリジナルネガが消失し、現在はポジフィルムのみとなっているが、2011年と15年に続き日本で3回目の修復が行われ、現時点では世界最高の状態となって再びスクリーンに帰ってくる。さらに、劇場入場者には先着1000名でデ・シーカに迫るドキュメンタリー「ヴィットリオ・D」(日本未公開)のDVDをプレゼント。「ひまわり」にまつわる秘話をはじめ、クリント・イーストウッド、ウッディ・アレン、マイク・リー、ケン・ローチら著名な監督たちが出演し、世界中から尊敬を集めるデ・シーカの創作の秘密を紐解いていく。
物語の舞台は、第2次世界大戦下のイタリア。ジョバンナ(ローレン)とアントニオ(マストロヤンニ)は美しいナポリの海岸で恋に落ち、結婚する。その後、アントニオは厳しいソ連の最前線に送られ行方不明になってしまうが、ジョバンナは戻らない夫の生存を信じ続ける。終戦後、ジョバンナは単身ソ連へ渡り、手掛かりもないままアントニオを探すが、広大なひまわり畑の果てに待っていたのは、少女のように可憐なロシア人マーシャと結婚し、子どもにも恵まれた幸せなアントニオの姿だった。全てを察したジョバンナは失意の中でイタリアへ帰るが、やがてアントニオが彼女のもとを訪れる。
「ひまわり 50周年HDレストア版」は、5月1日から東京・ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で順次公開。
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