大泉洋&小池栄子、あうんの呼吸の原泉に迫る
2020年2月14日 12:30

[映画.com ニュース] 硬軟自在の演技派として鳴らし、話術にも定評のある大泉洋と小池栄子。初の本格共演となる映画「グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇」では、2人の持てる力が存分に発揮されている。成島出監督の緻密な演出の下、互いの魅力を引き出し合いながら予想外の!? アクションも含め小気味よいテンポの喜劇を完成させた。
「グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇」の原作は、太宰治が遺した未完の小説「グッド・バイ」をケラリーノ・サンドロヴィッチが戯曲化した2015年の舞台。観劇した成島監督が、ヒロインの永井キヌ子を演じていた小池に“ひと目ぼれ”したのだ。
「見終わってすぐに楽屋で『これ、映像でやりたい』と興奮されていて、その熱量がすごかったんです。監督は思い立ったら動くのが速い方なので、時間をかけて企画を立てていただいたのはありがたかったですね」
小池にとって成島監督は、女優としての道標を示してくれた恩師。今回が5度目のタッグとなり、初めて主演女優として対じするのだから気合が入るのもうなずける。対する大泉も、かねて熱望していた成島監督からのオファーに「光栄」と喜びをかみしめる。文芸誌の編集長・田島周二は太宰の分身ともいえるが、さらに意外な人物が思い浮かんだという。
「監督から、田島はこういう人だという人生年表のようなものをいただいて、太宰と相当かぶるところがあった。もうひとつ、僕の中でひょうひょうとして頼りないんだけれど、美しくてしなやかという、どこか市川雷蔵さんの『好色一代男』のイメージがあって、その2人の雰囲気が常に頭の中にあった気がします」
戦後復興期、優柔不断だが女性にはモテるために何人もの愛人をつくってしまった田島。闇市の担ぎ屋だが絶世の美女であるキヌ子を金で雇い、偽夫婦となって愛人たちに別れを納得させようと画策する。田島がキヌ子を力尽く押さえようとするシーンは、「ラブシーンだと思って行ったら、現場にアクション部がいてビックリした」(大泉)というほどの激闘。ドレス姿のキヌ子が田島を追いかけ、土手を転がり落ちるシーンは1カットで、成島監督の妥協なき粘り強さが印象的だったと声をそろえる。
大泉「ある程度のスピードを持ってカメラのいい位置に転がっていかなきゃいけないから、相当難しいですよ。何回土手を落ちたか分からない」
小池「ビスチェだったから、転がる時にオッパイが飛び出したらどうしようって考えていたのを覚えている。それでNGだったら最悪じゃないですか。いろいろなことを考えなきゃいけないので、大変でした(笑)」
これには大泉が、たまらず大爆笑。それでも互いに、そのシーンで撮影を終えられたことで得られた達成感を強調する。
小池「監督は簡単には褒めてくれない方なので、『うん、良かったよ』という言葉で過去の10年間がフラッシュバックのように巡りました。監督に(主演として)撮ってもらうことがひとつの大きな目標だったから、ちょっと夢見心地な燃え尽き症候群みたいになりました」
大泉「映画の撮影が改めて楽しいなと思わせてくれました。監督がしっかりとしたビジョンを持っているので、付ける演出でどんどん面白くなっていくのでそれは見事だなと。やっぱり総合芸術だと思いますね」
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