実父によるDVを見て育った監督が児童虐待をテーマに描いた「ひとくず」予告編
2020年2月5日 14:00

[映画.com ニュース]児童虐待や育児放棄をテーマに描いた映画「ひとくず」の予告編が公開された。3歳まで戸籍がなく、実の父親が母親に日常的に手をあげているのを見て育った俳優の上西雄大が監督、脚本、主演などを務め、「傷ついた子供だけでなく、虐待をしてしまう大人にも眼を向けてほしい」と願い、製作したヒューマンドラマだ。
母親の恋人から虐待を受け、母親からは育児放棄されている少女・鞠。ガスも電気も止められた家に置き去りにされた彼女のもとに、ある日、さまざまな犯罪を繰り返してきた男・金田が空き巣に入る。幼いころに自身も虐待を受けていた金田は、鞠の姿にかつての自分を重ね、自分なりの方法で彼女を助けようと、鞠を虐待していた母親の恋人を殺してしまう。一方、鞠の母親である凜も、実は幼いころに虐待を受けて育ち、そのせいで子どもとの接し方がわからずにいた。金田と凜と鞠の3人は、不器用ながらも共に暮らし始め、やがて本物の家族のようになっていく。
「居場所のなさ」「弱者」を身をもって知る上西が、30年以上児童相談所に勤務している児童精神科医師の楠部知子氏から「虐待してしまう大人もまた傷ついている」という実態を聞き、育児放棄されている少女だけでなく、その母親にもあたたかな眼差しを向ける。鞠役は小南希良梨、母親・凜役は古川藍、そのほか堀田眞三、飯島大介、田中要次、木下ほうからベテラン俳優が共演。2月8日開幕のロンドン国際映画祭では、最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀主演男優賞、最優秀脚本賞、最優秀編集賞の5部門にノミネートされている。
3月14日から渋谷・ユーロスペースを皮切りに、名古屋・シネマスコーレ(3月28日)、大阪・テアトル梅田(4月17日)ほか全国順次公開。
(C)上西雄大
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