高橋一生「いつ恋人できるんですかね」とぼやき 蒼井優との芝居&濡れ場は「ジャグリングみたい」
2019年12月18日 20:43

[映画.com ニュース] 高橋一生と蒼井優が夫婦を演じる「ロマンスドール」の完成披露試写会が12月18日、東京・新宿バルト9で行われ、ふたりをはじめ、共演した三浦透子、きたろう、メガホンをとったタナダユキ監督が登壇した。
「百万円と苦虫女」のタナダ監督が2008年に雑誌「ダ・ヴィンチ」で連載した同名小説を、自らのメガホン、脚本で映画化。美人で気立てのいい園子(蒼井)にひと目惚れして結婚した哲雄(高橋)は、自らの仕事を妻にずっと隠し続けていた。それは、ラブドール職人としてドールを作っていること。平穏に過ぎていく日常のなか、仕事にのめりこむ哲雄は、恋焦がれて結婚したはずの園子と次第にセックスレスになってしまう。夫婦の危機が迫るなか、園子は胸の内に秘めていたある秘密を打ち明ける。
岩井俊二監督作「リリイ・シュシュのすべて」以来、約18年ぶりの共演となった高橋と蒼井。高橋は「蒼井さんとはずっとご一緒したいと思っていたので、まさか夫婦役を演じることになるとは思わず……。『リリイ・シュシュ』の時は蒼井さんが14歳、僕は20歳を過ぎていたので、現場で一緒に遊ぶって言っても遊び方が違いましたね」と懐かしそうに振り返る。蒼井は「一生さんは、初めての現場で何も知らない状態の私を知ってらっしゃる。私にとって『リリイ・シュシュ』の現場でご一緒した方は地元の知り合いみたいな感覚で、勝手に親近感を持っているんです。普段一生くんって呼ばせて頂いているんですけど、途中で『すごい先輩だ』って気付いて……。14歳の頃の無礼さを今も持ちつつ、恐る恐る一生くんって呼んでます(笑)」と打ち明けると、高橋は「いや、地元の雰囲気で嬉しかったですよ。僕は地元の覇気のないお兄さんみたいな感じだったので(笑)」と返し、思い出話に花を咲かせていた。
役者としての印象を問われ、高橋は「よく芝居はキャッチボールと言われるんですが、蒼井さんとの芝居はジャグリングみたい。言葉とか視線とか、常に球が行きかっているような感じ」と説明する。その言葉に、きたろうが突然「エッチをしてる時も?」と濡れ場シーンにも鋭く切り込むと、高橋は「エッチをしてる時もジャグリングですよね」と大笑い。一方の蒼井は「一生くんは心でお芝居して、技術でもっていくので、両刀で無敵だなって思いました。瞬発力もあって、持続力も技術の裏打ちとしてあるので、ご自身の状態がどうであっても、理想の状態に確実にたどりつかれる方」と絶賛した。
さらに、作品のキーワードにちなみ、今年の小さな嘘と秘密を暴露するコーナーも。きたろうが再び「恋人はいるの?」と高橋に迫ると、高橋は「恋人は今本当にいないんですよ。本当に困りますよ、いよいよ。いつできるんですかね~、分からないですね」とぼやく。最後に、「この作品は嘘や秘密が大きくフューチャリングされていますが、僕は失ってしまってもう二度と絶対に戻ってこないものに対してどう折り合いをつけて生きていくか、ということが命題になっていると思います。それでも日常は続いていく絶望とほんの少しの光明に、皆さんが自分の人生と照らし合わせて、『前に進んでみるか』と思える力になる作品になればいいなと願っております」と力強いメッセージを伝えた。
「ロマンスドール」は、2020年1月24日から全国で公開される。
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