「君の名前で僕を呼んで」監督、続編の構想を明かす
2019年12月12日 11:00

[映画.com ニュース] 「君の名前で僕を呼んで」で脚光を浴びたイタリア人監督ルカ・グァダニーノが、モロッコで開催中のマラケシュ国際映画祭に特別ゲストとして参加。「マスタークラス」と題されたトークセッションで、幼少期の思い出から映画作りにおける自身の哲学、そして気になる「君の名前で僕を呼んで」続編の構想までを語り尽くした。米バラエティが報じている。
アンドレ・アシマンの小説を原作とする「君の名前で僕を呼んで」は、1980年代のイタリアを舞台に、家族とバカンスにやって来た17歳のエリオ(ティモシー・シャラメ)と、24歳の大学院生オリヴァー(アーミー・ハマー)という2人の青年が織りなすひと夏の恋の行方を描いたラブストーリー。第75回ゴールデングローブ賞で作品賞(ドラマ)を含む3部門、第90回アカデミー賞でも同じく作品賞を含む4部門にノミネートされるなど、高い評価を得た。
現在準備中の続編について、原作者のアシマンが映画版に逆インスパイアされて執筆した続編小説「Find Me(原題)」をベースにしているものの、前作ほど原作に忠実ではないとグァダニーノ監督は明かす。「あの映画の2人の主人公と、それを演じた俳優たちには、並々ならぬ愛着を抱いていますし、彼らには体験することがまだまだあるはず。そうした様々な人生経験を通して、彼らが成長していく過程を見てみたい、という純粋な好奇心もあります。単なる続編にはしたくない。あのあと主人公2人にどういった変化が訪れるのかを描くと同時に、ティモシーとアーミーがそれぞれ演じる役柄とともに歳を重ね、成熟していく過程を捉えることに、興味を惹かれるのです。ですから続編はおそらく、アンドレ(・アシマン)の原作小説と私自身のビジョンの中間点、といった内容になるのではないかと思います」と語った。
また、エチオピアで過ごした少年時代を振り返り、「家族そろって映画館に行くのが一家の伝統だった」ことから、子どもの頃から将来は映画監督になると心に誓っていたというグァダニーノ監督は、「良いストーリーを伝えることも大事だが、それをどう伝えるかこそが映画作りの神髄」としたうえで、「今こそ映画という芸術を、映像作家にとっての表現手段として再認識すべき時ではないでしょうか。ストーリーそのものの独創性よりも、それをいかにして形にするかが、映像作家としての技量の見せどころなのです」と、フィルムメーカーとしての持論を熱く語った。
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

映画「F1(R) エフワン」
【語れば語るほど、より“傑作”になっていく】上がりきったハードルを超えてきた…胸アツをこえて胸炎上
提供:ワーナー・ブラザース映画

たった1秒のシーンが爆発的に話題になった映画
【この夏、絶対に観るやつ】全世界が瞬時に“観るリスト”に入れた…魅力を徹底検証!
提供:ワーナー・ブラザース映画

でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男
【あり得ないほど素晴らしい一作】この映画は心を撃ち抜く。刺すような冷たさと、雷のような感動で。
提供:東映

186億円の自腹で製作した狂気の一作
【100年後まで語り継がれるはず】この映画体験、生涯に一度あるかないか…
提供:ハーク、松竹

なんだこの映画は!?
【異常な超高評価】観たくて観たくて仕方なかった“悪魔的超ヒット作”ついに日本上陸!
提供:ワーナー・ブラザース映画

すさまじい映画だった――
【あまりにも早すぎる超最速レビュー】全身で感じる、圧倒的熱量の体験。
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

“生涯ベスト級”の絶賛、多数!
「愛しくて涙が止まらない」…笑って泣いて前を向く、最高のエール贈る極上作【1人でも多くの人へ】
提供:KDDI

究極・至高の“昭和の角川映画”傑作選!
「野獣死すべし」「探偵物語」「人間の証明」…傑作を一挙大放出!(提供:BS10 スターチャンネル)