「アイリッシュマン」スコセッシ監督×デ・ニーロ、22年ぶりのタッグが実現できた理由は?
2019年11月22日 13:08

[映画.com ニュース] 巨匠マーティン・スコセッシ監督がメガホンをとったNetflixオリジナル映画「アイリッシュマン」が、11月27日から全世界同時配信される。主演を務めたロバート・デ・ニーロと22年ぶりにタッグを組んだスコセッシ監督は、その決め手がデ・ニーロの“熱意”だったと明かした。
10代の頃に友人として出会ったという2人は、30歳になる頃に「ミーン・ストリート」で初タッグを組んで以来、8本の作品を共に世に送り出してきた。「カジノ」以降コラボレーションはなかったが、スコセッシ監督は「ボブ(デ・ニーロの愛称)と一緒にできるプロジェクトを探し続けていたよ」と、絶えず題材を探していたと振り返る。
そして、十数年の月日が過ぎた頃、デ・ニーロからスコセッシ監督に電話をし、「マーティ(スコセッシ監督の愛称)! この本を読むべきだ! これは俺たちにとって真剣に考えるべき物語だから」と映画化を提案したようだ。
スコセッシ監督は「ボブは、この本で描かれているキャラクターのフランク・シーランについて特に詳しく説明してくれて、その語りぶりは非常に感情的だった。フランクと彼が出会った人々に関する物語の構造と状況に基づいて、ボブがそれだけ役にのめり込めるなら、一緒にできると思ったんだ。だって、それは偽りのないリアルだからね」と、デ・ニーロから送られてきた本のページをめくる前から、監督を務めることを決めたという。
こうして実現したスコセッシ監督とデ・ニーロのコラボレーションで描かれるのは、全米トラック運転組合のリーダーであるジミー・ホッファ(アル・パチーノ)の不審な失踪と殺人事件。その容疑は、彼の右腕で凄腕のヒットマンであり、伝説的な裏社会のボスであるラッセル・ブファリーノ(ジョー・ペシ)に仕えていたフランク・シーラン(デ・ニーロ)にかけられる。この事件をきっかけに、犯罪組織の抗争、主導権争い、政権とのつながり、そしてJFK暗殺事件への関与まで、シーランを通じてアメリカ裏社会の闇と事件の真相が浮き彫りになっていく。
本編は209分の長尺となるが、スコセッシ監督は「このストーリーの素晴らしいところは、シーラン、ホッファ、ブファリーノの3人の男たちの交錯する人間関係と、忠誠心、兄弟愛、信頼、裏切りを描いた不朽の長編物語であるところ。題材にはアクションと興奮、そのほかすべてが描かれている。スケール感があり、大きなキャンバスだが、過去を遡る描写では、思考にリズムを持たせたんだ」と手応えをにじませた。
「アイリッシュマン」は、11月27日からNetflixで世界同時配信。
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