仮面女子・猪狩ともか、東京パラリンピックへの熱い思い吐露
2019年10月29日 19:30

[映画.com ニュース] 第32回東京国際映画祭で10月29日、特別招待作品「東京パラリンピック 愛と栄光の祭典」が東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで上映され、仮面女子の猪狩ともか、ソフィアオリンピック・パラリンピック学生プロジェクト「Go Beyond」代表の山本華菜子氏が出席した。
本作は、世界で初めてパラリンピックという愛称が生まれた1964年の東京パラリンピックを記録したドキュメンタリー。大会の様子はもちろん、当時出場した選手たちの苦悩、障害者スポーツにかける思いなど貴重な映像が収められている。東京国際映画祭では、2011年から視聴覚障害者も映画を楽しめるバリアフリー映画の普及や促進に関するイベントを毎年開催しており、本作もその一環だ。

上映では、エプソンが開発した聴覚障害者のためのバリアフリー字幕と解説字幕がレンズに映るメガネ「MOVERIO(モベリオ)」が、参加者全員に用意された。観客の中には、上映前にも関わらず既に着用している人もいて、その姿を見た山本氏は「メガネの形がスマートでスタイリッシュ。障害の有無に関わらず誰でも楽しめるところが良い」と太鼓判を押した。
パラリンピック応援大使を務める猪狩は昨年4月、強風で倒れた看板の下敷きになり、脊髄損傷から両下肢麻痺となったが、車いす生活を送りながらアイドル活動を続けている。本作の感想を聞くと、「モノクロの映像と懐かしい音楽、昭和の世界にタイムスリップしたようだった。大会を記録した映像は数が少なく、大会の様子だけでなく当時の日本の社会情勢も見られて貴重だった」と話し、山本氏も「日本がパラリンピックによって海外の人、文化が入ってくることで変化していく様子が分かった」と興奮気味に語った。

また、猪狩は本作を見て驚いたことがあったようで、「競技用ではなく、普段使っている車椅子で競技に出場していて驚いた。当時は競技専用の車椅子がなかったことを知り、技術の進歩にも脅かされた」と自身も使っている車椅子などの福祉用具に注目していた。
いよいよ来年に迫ってきた2020年東京パラリンピック。開催に向けて日本に期待していることを聞かれると、山本氏は「同じ国で2回パラリンピックを開催するのは日本が初めて。大会に向けて日本の人々が、今より住みよい世界にしたいという思いが芽生えてほしい。大会が日本の変わるきっかけになれば嬉しい」と胸中を明かし、猪狩は「来年の東京パラリンピック開催で、日本全体がパラリンピックやバリアフリーへの関心が高まってきている。ただ、大会が終わった後も関心を持ち続け、行動を起こしていきたい」と熱く思いを語った。
第32回東京国際映画祭は、11月5日まで開催。
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