山田洋次監督、「男はつらいよ」第10作マドンナの八千草薫さんを追悼「憧れであり続ける方」

2019年10月28日 21:35

八千草薫さんを追悼した山田洋次監督
八千草薫さんを追悼した山田洋次監督

[映画.com ニュース]国民的人情喜劇「男はつらいよ」シリーズの50周年記念作品「男はつらいよ お帰り 寅さん」が10月28日、東京・六本木EXシアターで、第32回東京国際映画祭のオープニング作品として上映され、アジア最大級の国際映画祭の開幕を華々しく飾った。

渥美清さん演じる、日本中を旅する主人公・車寅次郎(通称“寅さん”)が騒動を巻き起こす人気シリーズ。本作は寅さんの甥・満男と、満男がかつて思いを寄せたイズミを軸に物語が展開。新撮された登場人物たちの“今”を描く映像と、4Kデジタル修復されて蘇った寅さんのシリーズ映像が紡ぎ合う。

上映を前にメガホンをとった山田洋次監督をはじめ、倍賞千恵子吉岡秀隆後藤久美子前田吟夏木マリ浅丘ルリ子という錚々たるキャスト陣が舞台挨拶に登壇。すい臓がんのため、今月24日に88歳で亡くなった女優・八千草薫さんの訃報を受け、山田監督は「先ほど聞いたばかりで、とても驚いています。僕ら世代の日本人にとっては、若い頃から憧れであり続ける方でした」と追悼した。

八千草さんは同シリーズ10作目「男はつらいよ 寅次郎夢枕」(1972)にマドンナ役で出演。「男はつらいよ お帰り 寅さん」にも当時の八千草さんの姿が登場しており「47年前の美しい八千草さんのクローズアップも入っていますから、それを通して、お別れを言ってください」と集まった観客に呼びかけていた。また、倍賞も「びっくりしました。とても残念ですけど、本当に優しい方でした」と故人をしのんだ。

また、イズミ役で23年ぶりに女優復帰を果たした後藤は「こんな風に、自己紹介する日が来るなんて、夢にも思っていませんでした。とても光栄です」と復帰後、初となる舞台挨拶にしみじみ。クランクインを前に、山田監督に不安を伝えたといい「監督が私に『大丈夫、大丈夫だから。任せなさい』とおっしゃってくださって。監督に委ねれば、作品に見合った芝居が生まれるんだと思いました」と全幅の信頼を寄せていた。

“あこがれ”の後藤と久しぶりに再会した吉岡が「いつもいつも、きれいな方だと思っていましたけど…、今回も恋をしていました。やっぱり(自身が演じる)満男は寅さんの甥っ子なんだあ」と頬を赤らめると、後藤は「吉岡くんと一緒に仕事するのは大きな喜び。満男くんがいなかったら、撮影を楽しめなかったと思う。今日は公式の場所で感謝の気持ちを伝えたかったので(笑)、この機会を活用させてもらいます」と感謝を伝えていた。

第32回東京国際映画祭は、10月28日~11月5日に六本木ヒルズ、東京ミッドタウン日比谷などで開催。「男はつらいよ お帰り 寅さん」は12月27日から全国で公開される。

(映画.com速報)

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