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「楽園」で居場所を求める青年を演じた綾野剛が熱弁 「人は人に見つめられて初めて存在する」

2019年10月18日 19:45

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吉田修一氏の著作「犯罪小説集」をもとに映画化
吉田修一氏の著作「犯罪小説集」をもとに映画化

[映画.com ニュース]「悪人」「怒り」などで知られる吉田修一氏の著作「犯罪小説集」をもとに映画化した「楽園」が10月18日、全国297館で公開を迎えた。主演の綾野剛をはじめ、共演した杉咲花佐藤浩市村上虹郎、メガホンをとった瀬々敬久監督、劇中曲を手掛けたオランダの作曲家ユップ・ベビンが、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われた舞台挨拶に登壇した。

ある夏の日、青田に囲まれたY字路で少女失踪事件が起こった。未解決のまま12年の月日が経ち、事件直前まで被害者と一緒にいた親友・湯川紡(杉咲)は事件を引きずっていた。そして再び少女が行方不明となり、町営住宅で暮らす中村豪士(綾野)が容疑者として浮上する。一方、Y字路に続く集落では、養蜂家・田中善次郎(佐藤)が村おこし計画のこじれから、村八分状態にされてしまう。孤立した善次郎は次第に正気を失い、想像を絶する凄惨な事件へと駆り立てられていく。

イベント冒頭では、来日したベビンが劇中曲「愛華」をピアノで生演奏し、静かな調べが会場を包みこむ。杉咲は曲を聞いて撮影当時のことを思い出したようで、「本当に苦しかったので、その日々が走馬灯のようによみがえってきて……自分にとってはトラウマのような時間でもあって」と語る。綾野が「僕たち、トラウマを作ってしまいました……」と悲しげに呟くと、杉咲は「違いますよ!」と慌てて否定。しかし、撮影中はある大きな設定変更やシーン追加にパニック状態になっていたことにも触れ、「今思うとあのシーンは、私をパニックに陥れるための瀬々さんの作戦だったのかな」と、しみじみ振り返っていた。

さらに、ロックバンド「RADWIMPS」の野田洋次郎が書き下ろし、女優の上白石萌音が歌唱した主題歌「一縷(いちる)」にも話が及ぶ。綾野は「僕は試写で『一縷』が流れた瞬間、大変助かりました。包みこんで、全てをすくい取ってくれるような曲」と熱弁。さらに「洋次郎くんからもメールを頂いて、『上白石さんの声じゃなかったら、こういう曲にはならなかった』と絶賛していました。真実なんて何の役にも立たないと思える時代に、真実を照らしてくれる声ってあるんだなと思いました」と感想を明かした。

この日は鑑賞後の観客から、いくつか質問が寄せられた。豪士を演じた際の思いについて問われた綾野は「なかなか本気の質問ですね!」と、熱量の高さを実感したのか、嬉しそうな笑みを浮かべる。そして物語の核心となるシーンについて、「人は人に見つめられることで人になる、と僕は考えています。彼は母親も含め誰からも見つめられずに生きていた。そこで真っすぐに見てくれる人がいて、彼は初めて存在したんです。僕は芝居の中で、瞬間的にその感情を永遠にしたいと思ったんですね」と、心情を吐露していた。

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