シャネルがサポート、4Kデジタルリマスター版「去年マリエンバートで」予告編
2019年8月16日 10:00

[映画.com ニュース] 1961年、第22回ベネチア国際映画祭で金獅子賞(最高賞)を受賞したアラン・レネ監督、アラン・ロブ=グリエ脚本の傑作「去年マリエンバートで」。劇中衣装を提供したシャネルのサポートにより、完全修復が施された4Kデジタルリマスター版の予告編とビジュアルが公開された。
ビジュアルには、ココ・シャネルが本作のためにデザインしたブラックシフォンドレスをまとったヒロイン、デルフィーヌ・セイリグが佇む姿が切り取られている。予告編では、去年会ったと言う男と、全く覚えていないと言い張る女の駆け引き、そして女の心が男の言葉によって、揺らぎ、変化してゆく様が、リズミカルに展開。そして、「詩的」「神秘的」「官能的」「優雅な」…といったフランス語の文字が現れ、出ることのできない迷宮のような美しさを湛えた本作の魅力を表現している。
本作でセイリグは、「ドレス・ア・ラ・マリエンバート」と呼称された様々なスタイルのシャネルの衣装を着用。シャネルの原点回帰といえる、シンプルにしてエレガント、クラシカルにしてモダンなドレスは、「シャネル・スタイルの集大成」「ココ・シャネルの記念碑的傑作」と絶賛され、ブリジッド・バルドーもこの写真と全く同じ衣装一式をココ・シャネル本人に発注したという逸話があるほど。
本作の公開50周年記念となった2011年の春夏シャネル・コレクションでも、ディレクターを務めたカール・ラガーフェルドが、オマージュを捧げたドレスをデザイン。さらに、セイリグのサイドにカールを施した髪型は、セイリグ本人が20代のココ・シャネルのヘアスタイルを参照し、製作陣の反対を押し切って選んだスタイルで、「マリエンバート・カット」と称され、ドレスとともに一大ブームを巻き起こした。
時代も国籍も不明なバロック調の宮殿のようなホテルに宿泊し、社交に興じる客たち。男はある女に対し、去年マリエンバートで出会った、と話しかける。女は否定するが、次第に過去と現実の境目を見失っていく…。
「去年マリエンバートで」4Kデジタルリマスター版は、10月25日からYEBISU GARDEN CINEMAほか全国で公開。
(C)1960 STUDIOCANAL - Argos Films - Cineriz
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