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デビュー40周年の村上春樹 翻訳家のドキュメンタリー予告編 映画「風の歌を聴け」特別上映も決定

2019年7月23日 13:00

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20年以上前から村上作品の翻訳を手がけるデンマーク人翻訳家を追う
20年以上前から村上作品の翻訳を手がけるデンマーク人翻訳家を追う
(C)Final Cut for Real

[映画.com ニュース]本日7月23日からちょうど40年前の1979年7月23日、「風の歌を聴け」(講談社)で鮮烈なデビューを飾った作家、村上春樹氏。このほど、20年以上前から村上作品の翻訳を手がけるデンマーク人翻訳家を追ったドキュメンタリー「ドリーミング村上春樹」の予告編が公開された。

1995年に「ノルウェイの森」と出会ったメッテ・ホルムは、20年以上にわたり村上の小説をデンマーク語に翻訳している。これまで村上の小説は世界で50言語以上に翻訳されてきたが、ホルムのように日本語から直接翻訳するスタイルは珍しいもの。映画では、2016年にハンス・クリスチャン・アンデルセン文学賞を受賞しデンマークを訪れた村上と王立図書館で公開対談を行うまでの模様や、「風の歌を聴け」の翻訳作業をする中である文章に思い悩み、日本を訪れたホルムの姿を映し出す。

画像3

本作品は映画のカメラとは別に、村上の短編小説「かえるくん、東京を救う」(短編集『神の子どもたちはみな踊る』(新潮社)に収録)の「かえるくん」の視点で追うホルムの姿も捉えている。監督のニテーシュ・アンジャーンは、「1Q84」(新潮社)の世界観を例えに、人が誰かを愛し、誰かに愛された瞬間に世界が変わって見えると話す。映画では、翻訳にメッテが没頭すると「かえるくん」が現れ、村上との対談が近づいた瞬間に二つの満月が現れる。このビジュアルエフェクトは、デンマークの鬼才ラース・フォン・トリアーの「ハウス・ジャック・ビルト」や、ニコラス・ウィンディング・レフンの「ネオン・デーモン」を手掛けた北欧のVFXチーム、TGBVFXによるもの。

画像2(C)1981 オフィス・シロウズ/ATG

また、本作公開を記念し、新宿武蔵野館で9月30日、村上原作の初の映画作品「風の歌を聴け」35ミリ版(大森一樹監督作品)の一夜限りの特別上映会の開催も決定した。当日は上映後に、メッテ・ホルムとゲストを招いたイベントも実施される。

ドリーミング村上春樹」は、10月19日から新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開。「風の歌を聴け」35ミリ版上映スケジュール、チケット発売日など詳細は追って劇場HPと映画公式HPで告知される。


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