三谷幸喜が歌舞伎座に初挑戦で歌舞伎俳優たちにクレーム!?
2019年5月22日 16:04

[映画.com ニュース] 三谷幸喜が作・演出を手がけ、6月に歌舞伎座で上演される新作歌舞伎「月光露針路日本 風雲児たち」の開幕を前に5月22日、都内のスタジオで公開稽古と囲み取材が行われ、三谷と出演者の松本幸四郎、市川猿之助、片岡愛之助、松本白鸚が出席した。
三谷にとって歌舞伎を手がけるのは、13年前にPARCO劇場で上演された「決闘! 高田馬場」以来2度目。今回はみなもと太郎の歴史ギャグ漫画「風雲児たち」を原作とし、ロシアへ漂流する廻船の船頭、大黒屋光太夫と乗組員たちを描く。光太夫役で主演するのは、「決闘! 高田馬場」でも主演を務めた松本幸四郎(13年前は市川染五郎)。

初めて歌舞伎座に挑む三谷は「前回はパルコ劇場だったので、より歌舞伎っぽく作らないと歌舞伎じゃなくなっちゃうんじゃないかというのがあったんですが、今回は歌舞伎座ですから。これだけの歌舞伎俳優のみなさんが集まっていますので、何をやっても歌舞伎。逆に自由にやらせてもらおうと思って。かなり自由な発想で作らせていただいています」と語る。「プレッシャーはあまりない」と言うが、庄蔵とエカテリーナ役の市川猿之助の「歌舞伎座でやるからこその怖さもあります」という発言に、「怖さがあるんですか? なぜいま言うんですか?」と動揺したフリをする余裕も。また「歌舞伎俳優のみなさんは演出家でもあるわけだから、自分の演じるところの音とかイメージが、頭の中にあるわけですよ。それを僕が見ながらコントロールしていくわけですけど、たまに僕を通さず勝手に音楽の方と打ち合わせしている方がいるようなので、そこは注意しておかないと。一応、僕を通してね」と出演者たちに念を押し、笑いを誘った。

大学時代から原作を愛読していたという三谷は、「原作の中でも、大黒屋光太夫のパートはぜひ舞台で見たい、歌舞伎で見たいと思っていました。でもまさかできるとは思わなかった。お話しをいただいたから『できるな』と思っただけで、温めていたわけではないんです」と語る。また「僕が関わるということで、もしかしたら初めて歌舞伎をご覧になる方がいるかもしれない。そういう方に歌舞伎の面白さを知ってもらいたい。また、元々歌舞伎をご覧になっている方たちにも『こういうのもあるんだ、こういうのもなかなか面白いな』と言っていただかなくてはやる意味がないので、そこも考えながら作っています」と自信をうかがわせる。
13年ぶりに三谷と念願の再会を果たした幸四郎は「13年前は芝居自体も突っ走っている物語でしたので、一座全体で走り抜けたという感じでした。興奮と不安がマックスの毎日だったなという記憶があります。今度は歌舞伎座で再会することができて幸せ。今回も、そのときの熱さに負けないくらいの熱量で、傑作を傑作としてみなさんにお見せし、ビックリしていただきたい」と意気込んだ。
「六月大歌舞伎」夜の部「三谷かぶき『月光露針路日本 風雲児たち』」は6月1~25日、歌舞伎座で上演される。
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