山本寛監督「薄暮」6月21日全国公開決定 福島県では5月24日から先行版上映
2019年5月20日 10:00
[映画.com ニュース] 「Wake Up, Girls!」「らき☆すた」「かんなぎ」の山本寛監督が手がける、劇場アニメ「薄暮(はくぼ)」の全国公開日が6月21日に決定した。5月24日からのスタートが告知されていた福島県各地での先行公開では、全国公開版とは一部異なる可能性がある先行版が上映される。
同作は、「blossom」「Wake Up, Girls!」に続く、東日本大震災の復興プロジェクトとして展開されている、被災地3県を舞台にした「東北三部作」の最終作。福島に住むバイオリンだけが取り柄の女子高生の小山佐智と、絵を描くことが生きがいの男子高校生・雉子波祐介(きじなみゆうすけ)の出会いと恋が描かれる。2017年に行われたクラウドファンディングで、目標額の1500万円を大きく超える約2000万円を調達して製作が決定した作品で、佐智役で、実写映画「咲-Saki-阿知賀編 episode of side-A」の桜田ひよりが声優に初挑戦し、祐介を初代「こども店長」として知られる子役出身俳優の加藤清史郎が演じる
同作のプロデュースも兼任する山本監督は、公開日決定に至った経緯を「僕の『東北三部作』の完結を飾る作品として、所謂“間に合わせ”では済まないと考え、苦渋の決断に至りました。福島の方には『先行版』を観ていただくとして、その時点での万が一のリテイクの可能性を鑑(かんが)みて、約1か月の“保険”をいただいて一般公開します。その分完璧なものを目指しますので、どうかご期待いただければ幸いです」と説明。「薄暮プロジェクト」の製作総指揮を務める和田浩司は、「このたびは私の力不足により、度重なる公開スケジュールの延長となり、大変申しわけございません。5月24日より、福島のみなさまや、第1弾クラウドファンディングでご支援をいただいたみなさまへの試写会を行なってまいります。その後、満を持して6月21日にみなさまへ『薄暮』をお届けできるよう、まい進してまいります。引き続き応援のほどよろしくお願いいたします」と謝意を述べている。