「タレンタイム」ヤスミン・アフマド監督没後10周年記念特集上映、7月20日から開催
2019年4月29日 16:00

[映画.com ニュース]2009年7月25日に亡くなったマレーシアの監督ヤスミン・アフマドの全長編作品を一挙にお披露目する「伝説の監督 ヤスミン・アフマド 没後10周年記念 特集上映」が、7月20日~8月23日に東京のシアター・イメージフォーラムで開催されることが決定した。
わずか51歳の若さでこの世を去ったアフマド監督は、03年に「ラブン」で映画監督デビュー。その後、実妹と同じ名前で自身を投影した女性“オーキッド”を主役にした3部作「細い目」(04)、「グブラ」(05)、「ムクシン」(06)を発表し、東京国際映画祭やベルリン国際映画祭での受賞をはじめ、国内外で大きな注目を集めた。「ムアラフ 改心」(07)では、東京国際映画祭アジア映画賞スペシャル・メンションを獲得し、さらなる活躍が期待されたが、「タレンタイム 優しい歌」(09)公開直後に、脳内出血により死去。活動期間はわずか6年だったが、今回上映される6本の映画が描いた世界は、さらにその重要性を増している。
「ラブン」は、定年を迎えた父、母、就職したばかりの娘を軸に家族の肖像をコミカルに描いた作品。次作から主役となる“オーキッド”が登場した記念すべきデビュー長編だ。“オーキッド3部作”の第1作「細い目」は、香港の映画スター(金城武)が大好きなマレー系少女オーキッドが、海賊版の香港映画ビデオを露天で売る中国系の少年と恋に落ちる様子を描き、マレーシア・アカデミー賞グランプリ、東京国際映画祭最優秀アジア映画賞を獲得した。

第2作「グブラ」は、「細い目」の数年後を舞台に、結婚したオーキッドが、父の入院をきっかけに、夫の裏切りに気づくさまを活写。その一方で、町の反対側にある低所得者層の地域にも視点を移し、イスラム教聖職者とその妻が、近隣者の困難に向き合う――2つの世界をパラレルに映し出した意欲作となっている。第3作「ムクシン」は、ベルリン国際映画祭ジェネレーション部門審査員グランプリ受賞作。10歳のオーキッド、12歳のムクシンがストーリーをけん引し、それぞれの抱える家族や近隣の人々の悩みを浮かび上がらせながら、幼い2人の思春期の入口の輝きを描き出している。
「ムアラフ 改心」は、父を嫌って家出をしたマレー系の姉妹と、中国系のキリスト教徒の青年教師の交流を映し出す。子ども時代の辛い記憶から宗教を憎悪していた青年教師が、信仰を大事にする姉妹にひかれるうち、自分を前向きに変えていく。「タレンタイム 優しい歌」は、音楽コンクール“タレンタイム”に挑戦する高校生たちのかけがえのない青春とその家族を描いた遺作長編。日本では初の劇場公開となりロングランヒットを記録した同作は、マレーシア・アカデミー賞最優秀監督賞を含む4冠、シネマニラ国際映画祭最優秀東南アジア映画賞を受賞した。
「伝説の監督 ヤスミン・アフマド 没後10周年記念 特集上映」には、ヤスミン監督に関わるマレーシアからのゲストも来日予定。
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