冨永愛、アレキサンダー・マックイーンの思い出語る「ファッションはマジック」
2019年3月28日 19:00

[映画.com ニュース] 英国のファッションデザイナー、アレキサンダー・マックイーンの生涯を追ったドキュメンタリー「マックイーン モードの反逆児」の公開記念イベントが3月28日、東京・文化学園大学であり、モデルの冨永愛とファッションジャーナリストの生駒芳子氏が天才デザイナーの偉業と思い出を語った。
映画は、34歳で大英帝国勲章を授与され、成功の絶頂のなか2010年に40歳の若さで自ら命を断ったマックイーンの波乱に満ちた人生を、友人や家族たちのインタビュー、発掘されたアーカイブなどから迫っていく。
映画を鑑賞した冨永は「悲しさがこみ上げてきました。次代を担ってきたデザイナーで、唯一無二の存在だった。当時の生のビデオも面白いと思った。素晴らしい映画でした。彼の人生、世界観がコレクションにそのまま反映されているんだなと改めて思った」と感想を語る。

そして、過去にマックイーンのショーのトリを飾った経験を振り返り、「大きな扇風機で重い布団のようなコートがたなびく演出を、どうしても愛にやってほしいと事務所経由で言われて、すごくうれしかった。自分の世界観を表現することにこだわりを持っているので、指示は細かかったです。強風の中、今で言うとイナバウワーのようなポーズをぜひやってもらいたいと。倒れちゃいそうだったけど、達成感があった。ああいう体験は2度となかったです」とデザインだけでなく、ショーの演出にもこだわるデザイナーの仕事ぶりについて話した。
生駒氏はマックイーンの仕事を「リー(マックイーンの愛称)はアーティスト。内面性を100%出していく人。ファッション業界にはそんなにいないタイプ。あそこまでエモーションをドレスにしてしまうのは、苦しかったのでは」と評し、「インタビューで、リーが好きだというコム・デ・ギャルソンを着て行ったらとても喜んでくれ、自分のコレクションも見せてくれた。幼いころのことを尋ねたら、『小さいときからずっと絵を描いてた。教科書は絵で埋まってるんだ』と言って、『ママが持ってるかも』とその場でお母さんに電話したんです。そのときのリーはふっくらしていて、ジバンシイの話を聞いても楽しいと言っていたけれど、ビジネスとバランスをとっていくのは大変そうだった」と、気さくで母親思いだったというマックイーンの人柄を振り返る。そして、「今はリアルクローズの時代。それって儲かるの? とか、ビジネスのプレッシャーがクリエイターを圧迫しているような気がする。そんな時代にこの映画を見る意義がある」と持論を述べた。
最後に冨永は、ファッション業界を目指す学生の観客に向け、「ファッションはマジック。リーに次ぐようなデザイナーが出てくるのが楽しみ。この仕事に出合えてよかったのは現実ではないものに触れられること。リーみたいな人と仕事ができたのは光栄。恐れずに表現をしてほしい」と呼びかけた。
「マックイーン モードの反逆児」は4月5日から東京・TOHOシネマズ 日比谷で公開。
(C)Salon Galahad Ltd 2018
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