とよはし映画祭クロージング作品「人魚の眠る家」 堤幸彦監督、製作の原点となった“出会い”を語る
2019年3月10日 22:10

[映画.com ニュース] 東野圭吾氏のベストセラー小説を映画化した「人魚の眠る家」が3月10日、愛知県で開催中の「ええじゃないか とよはし映画祭2019」でクロージング作品として上映された。メガホンをとった堤幸彦監督と出演した山口紗弥加が、穂の国とよはし芸術劇場PLATでのトークイベントに参加した。
篠原涼子と西島秀俊が夫婦役で共演を果たした本作。まもなく離婚を迎える仮面夫婦の薫子(篠原)と和昌(西島)のもとに、娘の瑞穂(稲垣来泉)がプールで溺れ、意識不明になったという知らせが届く。医師からは脳死を宣告され、回復の見込みがないなか、夫婦は「脳死を受け入れ臓器を提供するか、心臓死を待つか」という究極の選択を迫られる。
本映画祭には2年ぶりに登場し、「真田十勇士」に続き2回目のクロージングを飾った堤監督。堤監督作品に数多く出演し、自ら「寵愛を受けております」と冗談めかして語る山口は、「堤さんは無謀なオーダーが多いんですよ、すごくムチャぶりされる。でも堤さんってやっぱり巨匠だから、そういうオーダーにも応えないと……」と告白すると、堤監督は「絶対思ってないでしょ!」とすかさず突っ込む。さらに「山口さんは、つかこうへいさんの舞台でものすごい迫力を見せていて……さすが福岡(出身)の人だなと。福岡の人が持つ潜在的なトップ力がある」と絶賛し、息の合ったやりとりを見せた。
人の死をめぐる難題に挑んだ本作。堤監督は「実際に脳症の子どもに会わせて頂いて、医療機器のセッティングや身の回りの世話など、お母さんの日々のご苦労を聞きました。篠原さんと(出演している)松坂慶子さんにも実際に経験して頂いて」と取材を振り返る。そして、「お母さんが『子どもの手を握って下さい』とおっしゃって、握ってみたら力強い鼓動や呼吸の力を感じて、体温も高くて。お母さんがお子さんを『より愛そう』と決意したことの意味がよく分かりました。それが、僕が作品に携わった原点」と熱弁した。
薫子の妹・美晴を演じた山口は「堤監督には『薫子とは対照的な役柄でいてほしい』と言われて。美晴自身も自分の娘のようにかわいがっていた子どもが、(悲劇に見舞われた)状態を受け入れられなくて、目にするのが怖くて、姉とも距離をとるようになってしまったのではないかと。でも、姉を元気づけてあげよう、日常を取り戻させてあげたいという気持ちがあったと思う」と分析。堤監督は「ラストシーンの山口さんの名ゼリフが……」と言いかけ、「あ、カットしちゃったんだった! 興味のある方はDVDで!」と宣伝し、山口に「どういう商法なんですか?」と厳しく指摘されていた。
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