稲垣吾郎、これまでの“歩み”を振り返り「今が一番幸せ」
2019年2月14日 22:05

[映画.com ニュース] 俳優の稲垣吾郎が主演し、阪本順治監督がメガホンをとった「半世界」の先行上映会が2月14日、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われ、稲垣と阪本監督をはじめ、共演の池脇千鶴、渋川清彦が出席した。
第31回東京国際映画祭で観客賞を受賞した本作は、39歳という年齢を迎えたかつての同級生3人の友情物語を軸に、「残りの人生をどう生きるか」という葛藤、家族との絆、そして新たな希望を紡ぐ物語。稲垣が演じたのは“不器用な”炭焼き職人の紘。その設定にちなみ「不器用だと思う人は?」と問われた阪本監督は、稲垣を指し示した。「器用な人は時代の潮流ばかりを追いかけ、目移りばかりしているから短命なんですよ。吾郎はここまでやってきた。ある種の器用さがあれば、こんなには続いてこなかったはず」と分析。稲垣はその発言を受けて「ありがたいお言葉で嬉しいです」と満面の笑みを浮かべていた。
バレンタイン当日ということもあり、稲垣が紘の妻・初乃役を演じた池脇にバラの花束をプレゼントするひと幕も。“アラフォー”の役柄に紐づけて、バラの本数は40本。感謝の意味を持つピンク色の20本は「全国の奥様、御姉様方に」、情熱の花言葉で知られる赤の20本は「紘から初乃さんへの愛」と説明した稲垣。女性に喜ばれる花の贈り方を聞かれると「僕も女性、男性問わず、花をプレゼントすることがあります。(コツは)その人をイメージすること。あとは気持ちが大切。きっと喜んでくれると思いますよ」と世の男性にアドバイスを与えていた。
イベント後の囲み取材では、これまでの“歩み”を振り返った稲垣。「半世界」への参加を“新しいスタート”と表現すると「映画はすごく好きだったんですが、自分の“好き”という情熱と比べると、その割には出演本数は少なかったと思います。俳優としても45歳になりましたし、これからでなければできない役もあるはず。自分のスタートとしては最高の作品に恵まれた」と胸中を吐露。作品のコピー「描いた人生になってる?」という問いをぶつけられると「何かを描くということはあまりしてきていないんです。やっぱり思い描いた通りにならない――本当に目まぐるしい毎日だった」と述懐した。
そして「まさかこの歳までこうやって活動しているとは考えていなかったんです。だから、思い描いていたものとは違うかもしれないですけど、今が一番幸せだと思います」としみじみ。「中学生の頃、学年で唯一ひとり、部活をやっていなかったんです。あまり人と交われなくて…全く友達もいなかった。そんな自分がたくさんの人に囲まれて取材を受け、スクリーンにでかでかと顔が出るということは想像もしていなかったことです。本当はあまり表に出るタイプではないんですけど、だからこそ、こういう仕事は向いているのかも」と語った稲垣。「全く目立たない人間だったので、バレンタインチョコをもらったこともなかったんですよ(笑)。初めて雑誌に出た時も、皆ビックリしていた。僕の存在を知らなかったんです。同じ学年にもうひとり“稲垣”という子がいたんですけど、皆そっちがデビューしたと思っていたみたいです」とエピソードを披露していた。
やがて、タレントのベッキーと読売巨人軍の片岡治大2軍内野守備走塁コーチの結婚の話題に。「昔からコンサートにも来ていただいていましたし、昨年京都で芝居をやった時にも見に来て下さった」と明かした稲垣は「本当に応援して下さっているので、僕もずっと応援しています。おめでとうございます。幸せになっていただきたいです」と祝福していた。
「半世界」は、2月15日から全国で公開。
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