深田晃司監督×筒井真理子、カンヌ受賞作以来の再タッグ 共演に市川実日子、池松壮亮ら
2019年1月24日 12:00
[映画.com ニュース] 深田晃司監督による新作「よこがお」が、今夏に公開されることになり、主演を筒井真理子が務めていることがわかった。深田監督と筒井のタッグは、第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門の審査員賞を受賞した「淵に立つ」(2016)以来、約2年ぶり。終末期医療の現場で正しく生きてきた看護師の女性が、あることがきっかけで理不尽な状況に追い込まれ、幸福だった日常を崩壊させていく姿を描く。
深田監督が「演技者としての天才的なセンスを持つ」と絶賛する筒井は、主人公の看護師・市子に扮する。役どころに対し「重さに一瞬たじろぎました」と振り返るが、「と同時に『市子を生きてみたい』」とも思いました」と語る。「市子の人生に思わぬ厄災が重なり、平穏な日常が巨きな波に巻き込まれていきます。それは恐怖と緊張の連続でありながら、心揺さぶられる体験でもあります。観客の皆さんにも市子と一緒になって彼女の人生を体験してほしいと思います。旅の最後にたどり着いたとき、今まで味わったことのないような言葉に表せない快感を感じてもらえる気がします。『生きていく』それだけに意味を見出す主人公の人生を堪能してほしいです」とメッセージを託している。
「淵に立つ」「海を駆ける」など、これまで妥協なき才能を発揮してきた深田監督。オリジナル作品として脚本も手がけており、「『淵に立つ』完成後、自分と同年代かより年上の女性を主人公にした映画を作りたいという思いが湧き、すぐに脚本作りに取り掛かりました」と述べる。主演には「筒井真理子さんしかありえない」と決めていたといい、「ある意味、この物語は俳優筒井真理子との共作であるとも言えます。撮影は、素晴らしい俳優たち、スタッフたちによって自分の実力以上の成果を日々賜る充実した時間でした」と手応えのほどをうかがわせる。そして「いつも最新作が代表作という気持ちで臨んではいるものの、まだ仕上げの途上にある今の段階でこれほどの手応えを感じるのは初めてのことです」と自信をみなぎらせ、「どうぞご期待ください」と呼びかけた。
また市川実日子、池松壮亮、須藤蓮、小川未祐、吹越満が共演する。市川は主人公が訪問看護を担当する大石家の長女でニートの基子役、池松は基子の彼氏である美容師・米田和道役。須藤は市子の運命を変える甥・辰男、小川は基子の妹である中学生・サキ、吹越は市子の婚約者である医者・戸塚を演じている。
「よこがお」は、18年11月2日~12月13日に都内や関東近郊で撮影され、現在はフランスでポストプロダクション中。3月に完成し、今夏に公開を予定している。
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