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DV描く映画「ジュリアン」 戦慄かなの「子どもは自らSOS発信できない」自身の経験語る

2019年1月18日 15:00

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自身の経験を語った戦慄かなの
自身の経験を語った戦慄かなの

[映画.com ニュース]第74回ベネチア映画祭監督賞受賞作「ジュリアン」の試写会イベントが1月17日都内であり、アイドルの戦慄かなのと映画ライターの新谷里映がトークを行った。映画はフランスの新鋭グザビエ・ルグランが、離婚した夫による暴力(DV)にさらされる元妻と子を描いたヒューマンドラマ。

幼少期に実母から虐待を受けていたと告白し、現在は芸能活動のほか、NPO法人「bae(ベイ)」を設立、児童虐待や育児放棄防止を啓蒙する戦慄かなの。「家庭は運命。子どもにとっては虐待は天災のようなもの。(自分の)トラウマがよみがえって、息ができなくなるような映画だった」と感想を述べる。

映画は冒頭約20分にわたる裁判所でのやり取りから始まる。両親や弁護士ら大人からの判断により、調停に同席しない子どもの訴えとは反対の判決が出されたことに言及し、「子どもにとって何が大事かが難しい。それが浮き彫りになっている」と語った。

さらに、主人公のジュリアンの苦境と自らの経験を重ね合わせ、「子どもは自分からSOSを発信できない。私も学校で子どもホットラインみたいなカードを配られたけど、一度も電話をかけられたことはなかった。助けてもらえる環境があっても自分から行動を起こすのは難しいので、問題が起こる前に周りの大人が気づいてあげて欲しい」「ネグレクトも虐待のひとつ。そういうタイプの虐待も認知されて気づける仕組みが必要」と、つらい状況に置かれた子どもたちへの配慮を訴えた。

ジュリアン」は1月25日から、新宿シネマカリテ・ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開。

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