大九明子監督「マイ・プレシャス・リスト」に「勝手にふるえてろ」との共通点を発見
2018年10月12日 12:00

[映画.com ニュース] 第41回トロント国際映画祭(2016年)で公式上映され、第11回ガスパリラ国際映画祭の観客賞を獲得した「マイ・プレシャス・リスト」の特別試写会が10月11日、東京・新宿ピカデリーで行われ、メガホンをとったスーザン・ジョンソン監督、「勝手にふるえてろ」の大九明子監督が、上映後のトークショーに登壇した。
「マイ・インターン」「恋するベーカリー」「ホリデイ」など、ユーモアと温かみのあるドラマを手がけてきたヒットプロデューサー、スザンヌ・ファーウェルの最新プロデュース作。ハーバード大学を飛び級で卒業したIQ185の天才ながら、友達も仕事も持たないキャリー(ベル・パウリー)が、セラピストから手渡された6つの課題リストをきっかけに、戸惑いながらも成長していく姿を描く。
「『勝手にふるえてろ』と共通のものを感じてもらえる」と紹介され、本作を鑑賞した大九監督は「そう感じる部分は結構ありました」と告白。「例えば、チェリーソーダが登場するシーン。『勝手にふるえてろ』では、原作にはないんですが、主人公がいちご牛乳を飲むというシーンを多用しています。これは私が子どもの頃に好きで、なんだか嬉しい気持ちになった飲み物なんです」と説明すると「チェリーソーダもいちご牛乳、どちらも無果汁(笑)。健康には1ミリも良くないんですが、心の安らぎにつながる。そういうものを求める不器用な主人公像に共通点を感じ、作品に引き込まれました」と感想を述べていた。
さらに「びっくりしたのは、1カットでとらえたクリスマスイブのシーン。とても映画的なカットで感銘を受けました。都心であれだけのものを1カットでやろうとすれば、人や車を止めたりと至難の業。どのように撮ったんでしょう?」と疑問をぶつけた大九監督。「本当のことをお話しますと、今回は(人や車の)ブロックをしていません」と口火を切ったジョンソン監督は、「撮影時期はクリスマスの1週間前。皆がプレゼントを買いに行く時期なんですけど、その方々にそのまま出演して頂いたんです。エキストラは4人しか使っていないので、ほとんどの方が本当にショッピングをしています」と驚きの事実を明かしていた。
「映画業界で働くようになったきっかけは?」と問われたジョンソン監督が自身のキャリアを語りつつ「女性として“映画を監督する”ということはチャレンジの連続」と打ち明けると、大九監督は「私もスーザン・ジョンソン監督も女性としての人生しかおくっていないのですが、キャラクターや個性のように『女性監督ってどうですか?』という質問をよく受けます」と言葉を紡ぐ。そして「『女性のあなたに撮ってほしい』というプロデューサーの方もいらっしゃいますし、それは1つの強みだと思っています。ですが、そろそろ“男性””女性”というくくりのないなかで、伸び伸びと映画がやれたらいいなと思ったりもします。私にとって映画は宝のような存在。これからも“自分の視点”で格闘していきたい」と思いの丈を述べていた。
「マイ・プレシャス・リスト」は、10月20日から全国公開。
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