「ブラック・パンサー」、アカデミー賞戦略の専門家に宣伝を依頼
2018年9月6日 20:30

[映画.com ニュース] ウォルト・ディズニーが「ブラックパンサー」(ライアン・クーグラー監督)のアカデミー賞作品賞へのノミネートを本気で狙っていると、米ロサンゼルス・タイムズ紙が報じた。
ディズニー傘下のマーベル・スタジオが製作した「ブラックパンサー」は、アメコミ大作でありながら、ほぼすべてが黒人キャストであるうえに、アフリカ文化を称える内容になっていることから米映画評論家のあいだで高い評価を獲得。全米興行収入も歴代3位となる7億ドルの大ヒットを記録している。そしてこのほど、ディズニーはアカデミー賞戦略の専門家として知られるシンシア・スワーツに宣伝キャンペーンを依頼。目標は「ブラックパンサー」の作品賞ノミネートで、同作を製作したマーベル・スタジオも同賞対策のための宣伝費を初めて用意したという。
唯一の気がかりは、アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーが、ヒットした映画のなかから最優秀作品を選ぶ人気映画部門の新設を決定したことだ。1991年にアニメ映画「美女と野獣」が作品賞にノミネートされたが、2001年に長編アニメーション部門が新設されると、アニメ映画が作品賞にエントリーされることはなくなった。作品賞のノミネート数が最大10作品まで拡大された09年以降に、辛うじて「カールじいさんの空飛ぶ家」(09)と「トイ・ストーリー3」(10)がエントリーを果たしている。
「ブラックパンサー」の場合も、人気映画部門へのノミネートが確実のため、作品賞へのハードルは高くなりそうだが、ディズニーはあくまでも作品賞ノミネートを目指すという。

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