是枝裕和監督最新作に国際的スターが結集!主演はカトリーヌ・ドヌーブ
2018年7月16日 04:00
[映画.com ニュース] 第71回カンヌ国際映画祭で「万引き家族」が最高賞にあたるパルムドールを受賞した是枝裕和監督の最新作「La Verite(仏題・仮)」の製作が決まった。日仏合作となる今作はフランスで撮影を予定しており、主演はフランスの至宝カトリーヌ・ドヌーブが務める。さらにジュリエット・ビノシュ(「イングリッシュ・ペイシェント」)、イーサン・ホーク(「6才のボクが、大人になるまで。」)、リュディビーヌ・サニエ(「スイミング・プール」)を共演に迎え、力強く情感豊かな家族の葛藤の物語を描く。
是枝監督にとって長編15本目となる今作は、フランス映画界屈指の大女優である母とかつて女優を志望しながら現在は脚本家としてアメリカに拠点を構える娘の対立、そして関係が修復出来るのかを軸に描く。そろそろ第一線を退く時期だが老いを認めたくない母(ドヌーブ)の自伝出版を機に、娘(ビノシュ)が夫(ホーク)と幼い娘を連れて帰省するが、2人の再会はたちまち対立へ……。突然辞めてしまったパーソナルアシスタントの代わりに娘が撮影現場に付き添うことになるが、母はその現場で出会った新進女優(サニエ)の姿に、かつての親友でライバルだった今は亡き女優の面影を重ねていく。
是枝監督は、今作について「役者とはいったいどんな存在なのだろう。役を生きている時、演技で泣いている時、笑っている時、役者本人の存在と感情はどこにあるのだろう。そんな素朴な疑問から書き始めた脚本でした。今から15年ほど前に、『クローク』というタイトルで劇場の楽屋だけを舞台にした一幕もののお芝居を書き始めたのがスタートでした。しかし、この時は残念ながら力不足で脚本は完成しませんでした」と振り返る。それでも「2011年に、以前から親交のあったジュリエット・ビノシュさんが来日し、対談させていただいた折に、『何か将来的に一緒に映画を』と意気投合しました。企画のキャッチボールをしていくプロセスで、引き出しの奥に眠らせておいたこの企画が再浮上し、フランスを舞台に書き直してみることにしました。その時にこの物語を、女優の母と女優にならなかった娘の話にしてみようというアイデアが生まれました」と説明する。
ドヌーブに対しては、「自作のフランス公開時にお会いしたことがありました。自分にとっては、フランス映画のアイコンのような存在ですが、せっかくフランスで撮影するのなら、と思い切ってオファーをさせて頂きました。映画について、演じることについて、ドヌーブさん本人にヒアリングを重ねながら、いま脚本を執筆中です」と最敬礼。そして、「今回は言語や文化の違いを乗り越えて監督するという刺激的なチャレンジになりますが、本物の『役者たち』に正面から向き合ってみたいと思っています」と胸中を明かした。
フランスで撮影する是枝監督のチャレンジに、キャスト陣も興奮を隠し切れない様子だ。ドヌーブは「ここ数年、是枝監督の映画を見て、そしてパリ、カンヌ、東京でもお会いする機会がありました。称賛の気持ちをお伝えすることはできたのですが、まさか私たちが一緒に映画を作れる日が来るなんて想像もしていませんでした。一緒に映画を作れる……、それもフランスを舞台に!」と意欲満々。脚本についても「魅力にあふれ、ユーモアと同時に残酷さを備えた素晴らしい脚本です。言語の壁については、恐れるよりも私はむしろ好奇心をそそられます。それがもうひとつの挑戦になるだろうと知りつつも、是枝監督と一緒に仕事をするのが大変楽しみです」と気合いをみなぎらせている。
また、是枝監督と長年にわたり交流を続けてきたビノシュも、「是枝監督とこの人生の一時を分かち合えることを楽しみにしています。14年前にお会いしてから、この瞬間を待っていました。是枝監督の視線は、柔らかなベルベットのレーザーのように、私たちの心を見透かします」と撮影を心待ちにしている。
「La Verite(仏題・仮)」は2019年に公開予定。
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