松居大悟監督&池松壮亮「君が君で君だ」上海映画祭の上映にファン1200人
2018年6月20日 23:30

[映画.com ニュース] 松居大悟監督の最新作で、池松壮亮が主演する「君が君で君だ」が6月19日、中国で開催された第21回上海国際映画祭のGALA部門で上映され、松居監督と池松が舞台挨拶とティーチインに参加した。
「アズミ・ハルコは行方不明」などで知られる松居監督が、愛する女性が憧れる人になりきり、自分の名前すら捨てて10年間にわたり彼女を見守り続けた3人の男たちの愛の行方を描いたオリジナル作品。尾崎豊になりきる男を演じた池松のほか、ブラッド・ピットになりきる男を満島真之介、坂本龍馬になりきる男を大倉孝二が演じ、「息もできない」の韓国人女優キム・コッピがヒロイン役を務めた。

上海国際映画祭は、会期中に約500作品が上映されるアジア圏でも最大規模の映画祭。「君が君で君だ」は、1200人を収容する「SFC Shanghai Cinema Hall1」で上映され、チケットは発売から10分で完売したという。松居監督と池松は上映後、満席の会場から鳴り響く拍手に迎えられて登壇。池松は「僕が伝えたいことは映画に込めたので、特に言いたいことはないのですが、なぜ上海まで来たかというと、上海ガニを食べさせてくれるということで来ました(笑)」と挨拶して笑いを誘い、司会者から挑戦だったことは何かと問われた池松は「人の毛(髪の毛)を食べたこと。それが一番きつかった」と振り返り、再び会場を笑いに包んだ。
一方、松居監督は「いわゆる人を好きになって、相手も好きになるという、当たり前の愛ではない、愛のかたちを描きたかった」と作品に込めた思いをコメント。ティーチインで観客から、キャストたちが映画の中で歌っている尾崎豊の「僕が僕であるために」について聞かれ、松居監督は「この映画は“君が好きだと気づく以前の気持ち”を大事にしたいと思って作りました。『僕が僕であるために』は尾崎豊が愛情のあり方を歌っている曲だと思うので、それを彼らに歌っていただきました」と答えた。
「君が君で君だ」は7月7日から全国公開。
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