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朝倉あき、三浦貴大の“包容力”に全幅の信頼「柔らかく受け止めてくれる」

2018年5月12日 12:00

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朝倉あきと三浦貴大
朝倉あきと三浦貴大

[映画.com ニュース] 第39回モスクワ国際映画祭で2冠に輝いた「四月の永い夢」が5月12日、東京・新宿武蔵野館で封切られ、主演の朝倉あき、共演の三浦貴大、メガホンをとった中川龍太郎監督が舞台挨拶に出席した。

3年前に恋人を亡くした27歳の女性・滝本初海(朝倉)が、心に抱えていた喪失感から緩やかに解放されていく姿を描いたヒューマンドラマ。高畑勲監督作「かぐや姫の物語」の主演声優としても知られる朝倉は、初海に恋する志熊藤太郎に扮した三浦の“包容力”に全幅の信頼を寄せる。「私がどんなにヘマをしても、柔らかく受け止めてくれるだろうと、安心感がありました。(自身は)撮影中は自然と口数が少なくなり、演技をしている以外は隅っこで静かにしていました。撮影した国立や富山は素敵な場所。背景に溶け込みたくて、演じている以外は、ぼーっとしていました。そういうとき、三浦さんがすごく話しかけてくださった」と感謝を伝えた。

これに三浦は「(役作りの)邪魔~!」と自身の振る舞いに苦笑し、中川監督は「僕と三浦さんがあまりにぺちゃくちゃしゃべっているから、ちょっとイラッとしてたでしょ」とジョーク交じりに語りかける。朝倉は「そんなことないです(笑)。見守ってくれている感がすごくてですね。私はおしゃべりが上手じゃないので、後ろで聞いているだけで楽しくて、和んで、うらやましかったです」と優しくフォローを入れ、三浦は「『朝倉あきを褒める会』があったら5時間くらいできる。朝倉さんは静かにしていたんですが、近くにいたら、話しかけたくなる。今回の現場で嫌われたかと心配でしたが、安心しました」とほほ笑んでいた。

また、実体験をもとに物語を紡いだ中川監督。「撮ったのは2年前。感慨深いです」といい、「撮影の直前にネパール旅していて、ライ麦畑に夕日が沈む様子を、亡くなった友人に手紙で書きたいと思った。送るあてはないけど、手紙を書くことで気持ちが違う段階にいったんです。それで、届かない手紙についての映画を作りたいと思った」ときっかけを振り返る。朝倉の声に惚れ込んでキャスティングしたそうで、「『かぐや姫の物語』で朝倉さんが素晴らしかった。インスピレーションと朝倉さんの雰囲気が重なって、脚本が書きあがりました。バキバキの“あて書き”です」と説明していた。

さらに朝倉は「銭湯でのシーンは大変でしたね! そういう時、自分が女であることに『嫌だな』と感じました」と吐露。中川監督は「前作『走れ、絶望に追いつかれない速さで』は男2人の銭湯シーンだったのでワイワイ楽しかったんだけど、今回は女性2人。スタッフも過剰に気を使って、ソワソワするという(笑)。堂々と素っ裸、というわけにもいかないですからね」と述べていた。

四月の永い夢」は、今後全国で順次公開される。

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