米アカデミー、ビル・コスビー&ロマン・ポランスキーを追放
2018年5月7日 17:00

[映画.com ニュース] アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミー(AMPAS)は5月3日(現地時間)、性的暴行の罪で有罪の評決を下された米コメディ俳優ビル・コスビー、ならびに1970年代に少女への淫行で有罪判決を受けている映画監督ロマン・ポランスキーを除名処分にすると発表した。ハリウッド・レポーターなど複数の米メディアが報じている。
AMPASによれば、今回の処分はアカデミー行動規範に基づき、1日夜に開かれた定例理事会で決定したもの。「我々は今後も全ての会員に対して、アカデミーが掲げる道徳基準を遵守するよう働きかけていく所存です」と声明で述べている。
「ローズマリーの赤ちゃん」「チャイナタウン」など数々の名作を世に放ってきたポランスキー監督は1978年、当時13歳の少女に性的暴行を加えたとして有罪判決を受けフランスに逃亡。以降、同国を拠点に映画製作を続け、02年には「戦場のピアニスト」でアカデミー賞監督賞を受賞した。
一方、米コメディ番組「ザ・コスビー・ショー」で知られるコスビーは、アフリカ系アメリカ人俳優として初めてエミー賞を受賞するなど、80~90年代に絶大な人気と影響力を誇ったものの、14年に性的暴行疑惑が浮上。先月26日、米ペンシルベニア州郡裁判所の陪審によって、14年前に同州郊外の自宅でテンプル大学の元職員アンドレア・コンスタンドさんに薬を飲ませ、性的暴行を加えたとして有罪評決を言い渡されたばかり。量刑言い渡しの日程はまだ決まっておらず、コスビー被告は現在も保釈中だが、最高で禁固30年の刑に処される可能性もあるという。
世界規模の社会問題にまで発展したハリウッドの大物プロデューサー、ハーベイ・ワインスタインのセクハラ騒動を受け、今年1月にAMPASが設けた新たな行動規範によれば、会員の不正行為が発覚し、それが重大なものと見なされた場合には、理事会が協議のうえ、会員資格の保留や追放を含む懲戒処分の裁定を下すとのことだが、同時に、処分を言い渡された会員は、通知を受けてから10日以内に書面にて不服申し立てを行う権利があるとも記されている。
ポランスキー監督の弁護人を務めるハーランド・ブラウン氏は、今回の除名処分を不服として早速アカデミーに聴聞会を要求しているが、コスビー側から本件に関するコメントはまだなされていない。
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