樹木希林、山崎努主演作「モリのいる場所」夫婦役での初共演に感激
2018年4月22日 15:35

[映画.com ニュース]伝説の画家・熊谷守一を描いた映画「モリのいる場所」完成披露試写会が4月22日都内であり、山崎努、樹木希林、吉村界人、青木崇高、池谷のぶえら出演者と沖田修一監督が舞台挨拶に立った。
時流に無頓着で文化勲章も辞退し、「仙人」と呼ばれた守一と、そんな夫との暮らしを楽しんでいる妻・秀子の結婚52年目(昭和49年)のある1日の物語を紡ぐ。
モリこと守一を演じた山崎は、「昨夏撮影が終わって、偶然にもこの春、国立近代美術館で展覧会があり、ちょっとした熊谷ブームが起きたそう。ぼくも取材を受け、それ以来、守一さんとずっと付き合っています。そして今日、皆さんに映画見ていただいて完成、一段落です。ありがとうございます」と喜びを語る。
守一の妻、秀子を演じた樹木は、「文学座の先輩で、私が入団した当時、山崎さんは黒澤さんの映画に出ていた憧れの人で、まったく遠い人。ただの一度も同じ画面で芝居したことない」「(出演オファーの)電話をいただき、(主演が)山崎さんですと聞いて、『やらせていただきたい!』とすぐに言いました。18歳以来、本当にそんなことがあると思っていませんでした。とてもありがたい気持ちでした」と初共演を喜んだ。
そのコメント受けた山崎は、「撮影に入って、希林さんの演技を見て、守一さんが独自の生き方をして、自宅から30年出ないという生活ができたのは、母ちゃんの力、希林さんの演技力だなと思いました。(劇中で)彼女が花を投げるシーンは、アドリブで、現場で見ていてぐっと来ました」と息ぴったりの夫婦役を述懐した。
また、樹木は、脚本も担当した沖田監督について「私は、好き嫌いが激しいので、なかなか人を認めたくないタイプの人間。沖田監督は、役者として一番うれしい、人間を描くことを見てくれる。最近は、枠の中で役者ではなく映像の出来だけを見る監督が増えている中、若いのに人を見よう、人を作ろうとしている監督。期待しています」と手腕を褒め称え、激励した。
「モリのいる場所」は、5月19日から東京・シネスイッチ銀座、ユーロスペース、シネ・リーブル池袋、イオンシネマほか全国で公開。
(C)2018「モリのいる場所」製作委員会
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