人気児童文学シリーズ「若おかみは小学生!」アニメ映画化決定 9月公開
2018年4月4日 18:00
[映画.com ニュース] 「講談社青い鳥文庫」で累計発行部数300万部を誇る人気シリーズ「若おかみは小学生!」が、アニメ映画化されることが発表された。9月に全国で公開される。
今作は、原作・令丈ヒロ子、絵・亜沙美による同名児童文学シリーズを原作に、小学6年生にして温泉旅館の若おかみになった女の子・おっこ(関織子)の物語を描く。両親を交通事故で亡くしたおっこは、祖母の温泉旅館「春の屋」で若おかみとして暮らすことになる。次々とやってくる変わったお客さまをもてなすため、ユーレイのウリ坊(立売誠)や、ライバルの秋野真月に助けられながら奮闘する。脚本を「聲の形」の吉田玲子、アニメーション制作をDLEとマッドハウスが担当。「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」「風立ちぬ」などの作画監督である高坂希太郎が、「茄子 アンダルシアの夏」以来約15年ぶりに監督を務める。
令丈氏は、高坂監督による絵コンテを初めて見たときに衝撃を受けたといい、「わたしの頭のなかをそっくりそのまま投影したのかと思うほどイメージ通りだったのです。原作の読者に伝えたいと思っていたところをすべて的確に、すばらしくリアルに、美しく、そしてあたたかい映像にしていただき、深く感謝しております」とコメントを寄せている。
高坂監督は、今作について「物語は11~12歳の女の子が超えなければいけないハードルが有り、今時の娘には理不尽に映るかも知れない作法や接客の為の知識、叡智(えいち)を身に付けて行く主人公の成長を周辺の人々も含め、悲喜こもごもと紡いで行く。この映画の要諦は『自分探し』という、自我が肥大化した挙句の迷妄期の話では無く、その先にある『滅私』或いは仏教の『人の形成は五蘊の関係性に依る』、マルクスの言う『上部構造は(人の意識)は下部構造(その時の社会)が創る』を如何に描くかにある」と、語っている。
おっこに声で命を吹き込むのは、小林星蘭。原作を「小学校の図書室で出会い、ずっと読んでいた」といい、「映画では、おっこちゃんがとても熱心に若おかみとして頑張る姿が見られます! 笑って泣いて、怒って驚いて……おっこちゃんの百面相も見どころです(笑)。みなさんがこの作品を見て、ちょっとでも前向きになれたり、ほっこりしていただければ嬉しいです。おっこちゃんと一緒に、私も成長できるよう頑張りますのでぜひよろしくお願いします」と意気込みを語っている。
ほか、ウリ坊の声を松田颯水、秋野の声を水樹奈々、おっこの祖母・関峰子の声を一龍斎春水、春の屋のベテラン仲居・田島エツ子の声を一龍斎貞友、春の屋の料理人・蓑田康之介(康さん)の声をてらそままさき、謎の多い魔物・鈴鬼の声を小桜エツコが演じる。
「若おかみは小学生!」は、9月に東京・TOHOシネマズ日比谷ほか全国で公開。4月8日からは、テレビアニメ版が毎週日曜午前7時14分にテレビ東京6曲ネットで放送開始。
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