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趣里×菅田将暉×仲里依紗で本谷有希子の傑作小説映画化 「生きてるだけで、愛。」今秋公開

2018年2月5日 05:00

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本谷有希子「生きてるだけで、愛。」映画化
本谷有希子「生きてるだけで、愛。」映画化
(C)2018「生きてるだけで、愛。」製作委員会

[映画.com ニュース] 小説家、劇作家、演出家とマルチに活躍する本谷有希子氏が手がけ、第135回芥川賞・第18回三島由紀夫賞の候補となった傑作小説「生きてるだけで、愛。」の映画化が決定し、今秋に公開されることがわかった。水谷豊伊藤蘭の長女として知られる女優・趣里が主演を務め、菅田将暉仲里依紗らが共演。「AKB48」や「Mr.Children」のミュージックビデオを手がけた映像ディレクター・関根光才がメガホンをとる。

映画は、どうしようもない寂しさを抱える女、他人と本音で向き合おうとしない男を中心に、過激で滑稽、そして切実な愛を描く。過眠症で引きこもり気味の寧子は、ゴシップ誌の編集部で働く恋人・津奈木と同棲中。寧子は、感情のコントロールができない自分、そんな自分に無関心な津奈木に不満を募らせていた。そんなある日、津奈木の元恋人・安堂が現れ、2人を別れさせようと画策。安堂に強要されカフェバーでアルバイトをはじめた寧子は、バイト先の人々に心を開き始めるが、些細なことがきっかけで店を飛び出してしまう。

映画、テレビ、舞台で活躍し、ドラマ「リバース」で見せた狂気的な演技が話題を呼んだ若手実力派女優・趣里が、自分の居場所を見つけようと必死に生きる主人公・寧子を演じる。「お芝居を始めてから、本谷有希子さんの世界の中に入りたいと思い続けてきました」という趣里。「毎日の仕事や生活の中で、時には壁にぶつかり、今まで味わった事のないような感情に振り回された事もありました。もう人間が嫌い、いやでもやっぱり愛したい…そんな事の繰り返しでしたが、この作品の寧子という役を生きた事で今、私自身が救われたような気がしています」と作品を愛し抜いた。

一方、2017年度の日刊スポーツ映画大賞、報知映画賞、キネマ旬報ベスト・テン、毎日映画コンクールで主演男優賞に輝いた若手トップ俳優・菅田は、寧子の恋人・津奈木役を担当。「言葉に出来ない美しいもの、もう一度見たいあの景色、もう一度触れたいあの感触 。もしかしたら僕も、その言葉に出来ない美しいものが、ただただ欲しいだけなのかもしれません。そんなに特別じゃない日々を大事にしたいと思える映画だと思います」と本作に対する思いを明かしている。

また、津奈木の元恋人・安堂役の仲は「表現の仕方が独特な女性だったので、最初はとても難しく感じました。撮影前に自分なりの安堂像を監督にお話しさせていただき、監督のイメージと照らし合わせて作り上げることができたと思っています。この作品に少しでも爪痕を残せていたら幸せです」と述べている。このほか、田中哲司がカフェバーのマスター・村田、西田尚美がカフェバーのママ・真紀、織田梨沙が寧子の先輩アルバイト・莉奈、松重豊が津奈木の上司・磯山、石橋静河が同僚の美里を演じる。

1月5日からスタートした撮影は既にクランクアップ。関根監督は、「本谷有希子さんの躍動的な原作に出合い製作に至ったこの作品は、エキセントリックで激しい気性の女性の葛藤と、一見無反応に見えるその彼氏を描いていますが、そこには普遍的なテーマがあります。誰しも、人と違っていて、その違いを抱きしめながら生きているということ。趣里さん、菅田将暉さんはじめ魅力的な俳優たちと作るこの映画が、今に刺さる映画になることを信じています」と期待を寄せる。

本谷氏の小説が映画化されるのは、「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」「乱暴と待機」に続き3作目。映画化を受け、「23歳の頃の作品です。私が今まで作ってきたものの中で、一番いろんな人々に刺さった作品かもしれません。監督が最後までブレずに、やりたいことをやらかしてくれれば、と思います。登場人物達の生きづらさや面倒臭さ、ずるさ、しょうもなさを関根監督がどう映像で表現してくれるのか、楽しみにしています」とコメントを寄せている。

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