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エミール・クストリッツァ、新作を中国で撮影

2018年1月31日 11:00

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エミール・クストリッツァ
エミール・クストリッツァ
写真:Remo Casilli/Camera Press/アフロ

[映画.com ニュース]ボスニア・ヘルツェゴビナ出身の鬼才エミール・クストリッツァ監督が、次回作となる「Just One More Time(原題)」を中国で撮影することが、米ハリウッド・レポーターによって明らかになった。

ロシアの文豪フョードル・M・ドストエフスキーの代表作「白痴」と「罪と罰」、ならびに実話をベースにした本作は、現代中国を舞台に、出来心で極悪人から金を借りたことで、返済のために16歳になる自分の娘を“貸し出す”ことになる男性主人公の苦悩を描くという。

クストリッツァ監督は、「耐え難いほど過酷な状況に追い詰められた時、私たち人間が下す非情な選択、そこで起きるモラルの崩壊といったテーマを描くのに、現代の中国ほど適した舞台はない」と同誌に語る。さらに、「今年末に準備をはじめて、来年撮影。2020年には完成させる予定」とのこと。

約9年ぶりとなる新作「オン・ザ・ミルキー・ロード」を発表した際、第2次世界大戦下のユダヤ人パルチザンを描いたプリーモ・レーヴィの小説「今でなければいつ」の映画化に着手していると報じられたが、そちらは一旦ペンディングとなったようだ。カンヌ、ベルリン、ベネチアの“世界3大映画祭”で主要賞を受賞してきた名匠が、現代中国をキャンバスにどのような世界観の作品に仕上げてくるのかに大きな注目が集まる。

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