玉木宏、2017年を表す漢字は“繋” その理由に新木優子&吉沢亮も共感
2017年12月12日 21:45
[映画.com ニュース] 芥川賞作家・中村文則氏による小説を映画化した「悪と仮面のルール」のプレミア試写会が12月12日、東京・新宿バルト9で行われ、主演の玉木宏をはじめ共演の新木優子、吉沢亮、原作の中村氏、メガホンをとった中村哲平監督が舞台挨拶に出席した。
米ウォール・ストリート・ジャーナルの「2013年のベストミステリー10作」に選出され、世界的な注目を集めた中村氏のサスペンス小説が原作。“純粋悪”となるために育てられた男(玉木)が、心から愛する香織(新木)を守るため、深い闇に落ちていく姿を描いた。
顔を整形し、別人となり陰ながらヒロインを守る主人公に扮した玉木。役どころを「難しく考えてしまうと、非常に難しいものになってしまう。しかし根底にあるのは香織へのピュアな思い。考え方としてはシンプルに演じました。愛、ですね」と振り返り、「究極のラブストーリー」「自分にも命をかけてでも守りたい人がいるか、と想像させてくれると思う。138分、しっかり見て頂ける作品になっています」とアピールに努めた。
ヒゲをはやしたテロリスト役に挑んだ吉沢は、「ヒゲをはやした役は初めてです」と話す。原作・中村氏の大ファンだそうで、「隣りにいるのも緊張します」と肩をすぼめ、「中村先生の作品はほぼ全て読んでいますから、出演が決まって、単純にビビりました。嬉しいとは思いつつ、好きな作品を壊してはいけないとプレッシャーもありました」と吐露していた。
一方の中村氏は、キャスト陣に「素晴らしく感動しました。原作者として幸せ」と最大級の賛辞を送る。そして「玉木さんは存在感や表情が素晴らしかった。新木さんはオーラが全身から出ています。吉沢さんも役柄によって顔つきや雰囲気、表情が変わる。可能性の塊だと感じた」とべた褒めで、「吉沢さんを初めてみた時に、『すごい顔面だ』と思った。玉木さんにも新木さんにも思った。3人は骨格が(一般と)根本的に違う」と独特の表現を付け加えていた。
また同日に京都・清水寺で“今年の漢字”が発表されたことにちなみ、玉木も2017年を表す漢字を明かすことに。「繋」と書かれたフリップを掲げた玉木は「僕自身も先月、舞台を4年ぶりにやらせてもらいました。お客様と僕らを繋ぐ、そういうことを感じた」としみじみ説明する。これを受け新木は「私も今年、人との繋がりが大切だと感じる機会がすごく多かった。同じ気持ちです」、吉沢も「作品は皆さんに見てもらって、やっとこさ完成するもの。お客さんとの繋がりはすごく大切ですよね」と共感を寄せていた。
「悪と仮面のルール」は、2018年1月13日から新宿バルト9ほか全国で公開。
フォトギャラリー
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
関連コンテンツをチェック
シネマ映画.comで今すぐ見る
父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。