佐藤健&土屋太鳳、「8年越しの花嫁」引っさげ岡山凱旋!「『里帰り出産』ってこういう気持ち」
2017年12月11日 16:00
[映画.com ニュース]岡山県のあるカップルに起きた奇跡の実話を実写化した「8年越しの花嫁 奇跡の実話」が、12月9日に岡山県で先行上映。ダブル主演を務めた佐藤健と土屋太鳳、瀬々敬久監督がMOVIX倉敷、TOHOシネマズ岡南、イオンシネマ岡山、岡山メルパの4館で舞台挨拶を行った。MOVIX倉敷での舞台挨拶には、本作のモデルとなった中原尚志さん・麻衣さん夫妻も駆けつけたほか、岡山県の伊原木隆太知事が登場した。
結婚式を3カ月後に控えた2006年末、麻衣(土屋)は発症率が300万人に1人という「抗NMDA受容体脳炎」と診断されてしまう。昏睡状態が続くなか、尚志(佐藤)は諦めずに回復を祈り続ける。
満員の観客を前にした佐藤は、「去年のちょうどこのくらいの季節に岡山県で撮影をしていて、その間一度も東京に戻らず、岡山に暮らしているような感じだったのですが、その日常の空気感が画面にも映るといいなと思って演じていました。そういう意味ではこの場所・この空気にすごく助けられていて、本当に感謝しています。記念すべき日をこの場所で迎えることができて、うれしく思います」と挨拶。対する土屋は、「岡山で生まれた物語を基に、岡山で育てていただいた映画がこういう風に皆様にお届けできたことを本当にうれしく思います。『里帰り出産』ってこういう気持ちなのかなって思いながらこの場に立たせていただいております」と語り、観客の笑いを誘った。
佐藤と土屋は、撮影を通して尚志さん・麻衣さんと交流を温めたというが、佐藤は「撮影前も、僕が撮影している合間にも、土屋さんはお2人のご実家に遊びに行っていて、『次は誘ってね』って言ったのに誘ってくれず……」と恨み節。麻衣さんは「土屋さんから急に『明日オフになったので、行ってもいいですか?』と連絡が来たので、まさか本当に来るのかな、と思っていたら、来たね!」と土屋の行動力が伝わるエピソードを披露し、場内は再び笑いに包まれた。
さらに、尚志さん・麻衣さんがサプライズで手紙を読み上げる演出も用意され、「2人だからこそ強く届く映画になっていると思います。つらいいシーンもあったけど、信じて生きていれば必ずいい方向に向きます。この映画が1人でも多くの人に届いて、何かの力になる事を願っています」(麻衣さん)、「スクリーンに映った(佐藤)健さんの笑顔は、暖かくて優しく人を幸せにする最高の笑顔でした。僕たちがたくさんの人に支えられて試練を乗り越え、8年越しに結婚式を挙げることができ、新しい命を授かることができたのも奇跡ですが、僕にとって、健さんに演じていただいたことも奇跡です」(尚志さん)と読み上げると、土屋は思わず感涙。「すごくうれしいです。麻衣さんが頑張ったこと、尚志さんが麻衣さんの命を愛し続けてくださったことで、今こういう瞬間を迎えられたんだな、と思います。ありがとうございます」(土屋)と述べた。
佐藤は、「本当に素敵な映画になったと自分でも思っていて、改めて幸せを感じています。すべての始まりは、お2人がこの映画では収まり切れないほど壮絶な日々から逃げずにいてくださっていたことだと思います。本当にありがとうございます。実在する方を演じた経験は今までなくて、正直怖かった部分もあります。1番このお2人にどう思われるかというのが怖くて、まさかこんな感謝の気持ちをいただけると思っていなくて、ほっとしています」と感慨深げに語っていた。
「8年越しの花嫁 奇跡の実話」は、12月16日から全国公開(岡山県では先行公開中)。
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