アメリカの差別と暗殺の歴史を解き明かすドキュメンタリー 18年5月公開決定
2017年12月10日 08:00
[映画.com ニュース] 第89回アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門にノミネートされた「I Am Not Your Negro」が、「私はあなたの二グロではない」の邦題で、2018年5月に公開されることが決定した。
映画は、作家・公民権運動家であったジェームズ・ボールドウィンの未完の原稿「Remember This House」をもとに、黒人公民権運動の活動家で、いずれも暗殺されたメドガー・エバース、マルコムX、マーティン・ルーサー・キングの軌跡と、アフリカ系アメリカ人の激動の現代史を映し出したドキュメンタリー。ボールドウィンのテレビでの発言や講演などの映像を軸に、公民権を手にした後もアメリカで連綿と続く差別と暗殺の歴史を解き明かし、差別が絶えない現状に問題提起する。
日本では、10月に開催された山形国際ドキュメンタリー映画祭2017のインターナショナル・コンペティション部門で上映され、優秀賞を受賞している。ハイチ出身のラウル・ペック監督が長年あたためてきた企画を実現させ、俳優のサミュエル・L・ジャクソンがナレーションを務めた。
「私はあなたの二グロではない」は、18年5月から東京・ヒューマントラスト有楽町ほかで順次公開。