国立美術館初・現役アニメ監督の展覧会「新海誠展」スタート!神木隆之介「言葉が出なかった」
2017年11月10日 15:00

[映画.com ニュース] 大ヒットアニメ映画「君の名は。」を手がけた新海誠監督の軌跡をたどる展覧会「新海誠展 『ほしのこえ』から『君の名は。』まで」の内覧会が11月10日、東京・六本木の国立新美術館で行われ、新海監督、音声ガイドを務めた俳優・神木隆之介が出席した。
国立の美術館で現役アニメーション映画監督の名前を冠した展覧会が開かれるのは初めて。新海監督は、「この先も作品を作っていくと思いますので、今回ご来場いただき、ご覧いただき、関心を持っていただけたものは、なんらかの形で僕らの制作チームに伝わっていくと思う。それを受けて、またあたらしい作品を作ることが出来ればと思います」と熱く呼びかけた。
新海監督のデビュー15周年を記念して開催される本展は、商業デビュー作の短編「ほしのこえ」(2002)から「君の名は。」(16)までの歩みを、絵コンテ、作画、美術、映像、作品世界が体感できる造形物を通じてひも解いていく。東京会場では、他会場よりも広い2000平米の展示空間に、初公開を含む約1000点の資料を展示。「キーワードで読み解く作品世界」「新海誠と時代背景」「映像制作の舞台裏」「世界に広がる新海誠作品」などポイント別に紹介する。
新海ファンを公言し、「君の名は。」では声優も務めた神木は、いち早く本展を鑑賞した印象を「言葉が出なかった」と明かし、「白いまっさらな壁に展示物があり、配置の仕方が、監督の作品のイメージのままという印象が強くて。ずっといたい空間でしたね」と感動を噛み締める。「監督の作品って、風景の絵が写真のように美しい。最初に見た時は、本当に写真なんじゃないかと思ったくらい。展示会でみて、本当にひとつひとつ、手で描いていらっしゃるんだと実感しました。何もかも素敵で、語り尽くせないですね」と興奮気味に語った。
一方、新海監督は「美術展として、フレッシュな新しい体験をさせていただきました。映像もふんだんで、ディスプレーが何十枚もあって。音もあるし、声もある。鉛筆で書かれたものもふんだんにあって」と話す。そのうえで「こういう展覧会は見たことがないなと。自分自身の展覧会かどうかは切り離したとしても、すごく興味深く、新しい体験をさせていただけた」と明かした。
また、自身の作品がさまざまなメディア等で特集されることに対しては「自分が作ったものを、よく自分の子どもに例えたりしますが、(作品を発表した後に)子どもがどうなっていくかは、実は僕はあまり興味がないんです。ハリウッド版の話もありましたが、どうなるのかが楽しみであると同時に、もう旅立ってしまったものだから、どういうものになるかは他の問題だと思うし」と述べた。
「新海誠展」東京会場は、国立新美術館で11月11日~12月18日に開催。
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