福田雄一監督「斉木楠雄のΨ難」の核はアメリカ的笑い&天才妻の助言!
2017年10月20日 09:00
「フライングハイ」「裸の銃を持つ男」シリーズが大好きだという福田監督は、「子どもの頃からギャグものが好きだった。日本で言えば『ザ・ドリフターズ』の番組や『オレたちひょうきん族』。父親がお笑い番組を見ることを勧めてくれる人だったんです。学校を早退して『お笑いスター誕生!!』を見ろというほど(笑)。笑いの英才教育を受けていた」と述懐。そして「(自作の)笑いは日本だけではなく、世界的なものであってほしいという希望を抱いているんです。ゆくゆくはアメリカで仕事がしたい。『サタデー・ナイト・ライブ』のコントを書きたいんですよね」と展望を話していた。
「コメディとギャグ・コメディは別物」だという福田監督は「ビリー・ワイルダー監督のようなウェルメイドな笑いは、三谷幸喜さんがやられていますが、日本にはギャグ・コメディをやる人が少ない」と日本映画界を分析。やがて、アメリカのコメディが得意とする“パロディ”を重視していることを明かすと、外国人記者から「(『斉木楠雄のΨ難』の)マラソンのシーンは、バッグス・バニーを想起した」という思わぬ感想が飛び出た。さらに「ムロツヨシはジーン・ワイルダーっぽい」という意見が出ると、福田監督は「嘘ー! 本当に? すごい喜ぶと思いますよ」と破顔した。
実物を借りたという兵馬俑が一瞬登場するシーンについて言及されると、福田監督は大笑いしながら「ああいうものが、まさにアメリカン・ギャグだと思っている」と回答。「アメリカのギャグ・コメディというのは、一瞬でしかわからないものを惜しげもなく入れてくるんですよ。1個1個切り捨てていくギャグというのは、日本にはあまりないんですよね。そういうテイストのものを積極的にやっていこうとしています」とまくし立てると「僕は日本人の笑いの偏差値は高いと思っています。それはツッコミの視点を持っているから。見ている人がちゃんとわかってくれると信じているので、(兵馬俑のような要素は)果敢に入れていってます」と思いの丈を述べていた。
さらに自作のキャスティングは「ほぼ妻がやっている」という驚きの秘話を披露。「妻の意見をそのままプロデューサーに伝えるようにしています。意見に逆らった時は、撮影中、辛い思いをすることが多い」「『銀魂』のキャストは、妻の案が80%」「『斉木楠雄のΨ難』では『山崎賢人でいきなさい』と言われました」と振り返ると、さらに「『斉木楠雄のΨ難』の原作を知ったのは、長男が読んでいたから」と暴露した。「(妻は)マネージャーでも業界にいた人でもない、ただの主婦。でも、わりと天才なんです。全ての仕事は妻の指示でやっています(笑)」と語り、爆笑をかっさらっていた。
麻生周一氏の人気ギャグ漫画を実写映画化した「斉木楠雄のΨ難」は、超能力を持つ高校生・斉木楠雄(山崎)が、騒動を避けようと暮らすなかで、妄想美女・照橋心美(橋本環奈)ら、変人クラスメイトたちが起こす珍事に巻き込まれ続ける姿を描く。10月21日から全国公開。
フォトギャラリー
関連ニュース
【アニメ好きが“本当に推す”秋アニメランキング】「SPY×FAMILY」「とんでもスキル」「さいひと」が上位争い 1位は断トツ票数
2025年10月27日 16:10
映画.com注目特集をチェック
人生にぶっ刺さる一本
【すべての瞬間が魂に突き刺さる】どうしようもなく心が動き、打ち震えるほどの体験が待っている
提供:ディズニー
ブルーボーイ事件
【日本で実際に起きた“衝撃事件”を映画化】鑑賞後、あなたは“幸せ”の本当の意味を知る――
提供:KDDI
プレデター バッドランド
【ヤバすぎる世界へようこそ】“最弱”ד下半身を失ったアンドロイド”=非常識なまでの“面白さと感動”
提供:ディズニー
あまりにも凄すぎた
【“日本の暗部”に切り込んだ圧倒的衝撃作】これはフィクションかノンフィクションか?
提供:アニモプロデュース
盤上の向日葵
【「国宝」の次に観るべき極上日本映画に…】本作を推す! 壮絶な演技対決、至極のミステリー、圧巻ラスト
提供:松竹
てっぺんの向こうにあなたがいる
【世界が絶賛の日本映画、ついに公開】“胸に響く感動”に賞賛続々…きっとあなたの“大切な1本”になる
提供:キノフィルムズ
