「彼女がその名を知らない鳥たち」で新境地!白石和彌監督、キャスティングの秘けつを明かす
2017年10月10日 18:00

[映画.com ニュース] 蒼井優、阿部サダヲ、松坂桃李、竹野内豊が顔をそろえた「彼女がその名を知らない鳥たち」のトークイベントが10月8日、都内で行われ、メガホンをとった白石和彌監督と映画評論家の松崎健夫氏がトークを繰り広げた。
「凶悪」「日本で一番悪い奴ら」で知られる白石監督が、吉高由里子主演作「ユリゴコロ」(公開中)の原作も手がけた沼田まほかる氏の人気小説を映画化。金も地位もない15歳年上の男・陣治(阿部)と同棲中の十和子(蒼井)は、8年前に別れた恋人・黒崎(竹野内)のことが忘れられず、黒崎の面影がある妻子持ちの男・水島(松坂)と関係を持ってしまう。ある日、黒崎が行方不明であることを告げられた十和子は、事件に陣治が関係しているのではないかという疑いを抱く。
松崎氏は「蒼井優さんが怪物的だと感じるほどの熱演を披露していたので、年末の映画賞に絡むと思います!」と絶賛。その言葉を受けた白石監督は「びっくりするぐらい手がかからない女優さんで、竹を割ったような性格の方でした。印象として、蒼井さんは憑依型の女優だと思います。恐らく20代の間に経験値を積んで、演技幅のコントロールができるようになっていると思うのですが、時々入り込み過ぎて破りさる(演技が制御を上回る)瞬間があるんです。見ていてエンタテインメントな気持ちにさせてくれて、本当に楽しくてしょうがなかった印象です」と初タッグとなった蒼井の魅力を語った。
白石監督は観客からの質問にも真しに答え、原作との改変部分について問われると「原作を好きになって、あまり変えたくないなと思ったのですが、映像では2時間ぐらいに収めなければいけないので、組み合わせをやむなく変えました。例えば原作では十和子と水島は、2回目に会ってからキスをするのですが、映画では1回にしなければいけなかった。そんなことあるかと思いますが、松坂桃李という天才がうまくこなしてくれました」と内情を明かしつつ、「台本を読み込む能力と理解力がすごいクレバーな役者」と松坂をたたえる。
また、キャスティングについて「役と役者さんが持つイメージが違う方が好きなんですよ。多忙を極める役者さんたちも、自身と違ったイメージを持つ役柄を演じることがうれしいように感じるんです」とこだわりを明かし、「松坂さんは『こんな面白い仕事、滅多にないですよ』と答えられたんです。竹野内さんは暴力をふるう役は初めてだと。役者さんも、演じたことのない役柄をやることは新鮮なんだと思います」と出演陣の反応について語った。そのような経緯があったからか、白石監督は「この作品を見たら、人生変わるかもと思える映画を作ることができた」と充実の表情を見せていた。
「彼女がその名を知らない鳥たち」は、10月28日から全国公開。
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
ナイトフラワー
【衝撃の感動作】昼、母親。夜、ドラッグの売人――大切な人のためならどこまでも頑張れる。
提供:松竹
面白すぎてヤバい映画
【目が覚める超衝撃】世界中の観客が熱狂・発狂し、配給会社が争奪戦を繰り広げた“刺激作”
提供:松竹
この冬、絶対に観る映画はありますか?
【私はこれを絶対に観ますね!!】心の底から推す理由が、たんまりあります!
提供:ディズニー
人生にぶっ刺さる一本
すべての瞬間が魂に突き刺さり、打ち震えるほどの体験が待っている。
提供:ディズニー
日本で実際に起きた“衝撃事件”を映画化
【前代未聞の事件】そして鑑賞後、あなたは“幸せ”の本当の意味を知る――
提供:KDDI
なんだこの天才的な映画は!?
【物語がめちゃくちゃ面白そう――】非常識なまでの“興奮と感動”を堪能あれ
提供:ディズニー