「スター・ウォーズ」監督を引き受けたJ・J・エイブラムスに米パラマウント激怒
2017年9月22日 16:00

[映画.com ニュース] 「スター・ウォーズ エピソード9(仮題)」をJ・J・エイブラムス監督が引き受けたことで、米パラマウント・ピクチャーズが激怒しているという。ハリウッド・レポーター紙が報じた。
エイブラムス監督は、同作を降板したコリン・トレボロウ監督の後任としてのオファーを受けたと発表されたばかり。ハン・ソロを題材としたスピンオフ作品でも監督交代劇を繰り広げたルーカスフィルムは、新たなクリエイターを起用するリスクを避け、「スター・ウォーズ フォースの覚醒」で結果を残したエイブラムス監督にラブコールを送り、快諾を得たという。
しかし、このニュースに怒り心頭なのがパラマウント。監督第1作となる「M:i:III」が公開された2006年、エイブラムスの制作会社バッド・ロボットとファーストルック契約を締結。以後、映画の企画開発料として毎年1000万ドルにも及ぶ高額の契約料を支払っている。それにも関わらず、ウォルト・ディズニー作品を優先したことで心象を悪くした模様だ。
特に近年のパラマウントはヒットが不足していることから、エイブラムス監督作は喉から手が出るほど欲しい。エイブラムスが同社で手がけた最後の監督作は「スター・トレック イントゥ・ダークネス」(13)で、その後はディズニーで「スター・ウォーズ フォースの覚醒」を監督。これにはブラッド・グレイ最高経営責任者(当時)が激怒し、次回作はパラマウントで監督するという条項を契約書に追記した。それでも、エイブラムスは再び「スター・ウォーズ」を優先したことになる。
パラマウントの新最高経営責任者ジム・ジアノプロス氏は、エイブラムスを契約で縛りたくないと理解を示す。というのも、エイブラムスとの関係が悪化するとルーカスフィルム、ディズニー、エイブラムスの庇護者であるスティーブン・スピルバーグ監督を敵に回すリスクがある。また、バッド・ロボットとの契約満了を18年に控えるいま、円満に契約更新するためには波風を立てない方が得策と考える向きも。その代償として、パラマウントはエイブラムスの不在による損害補填をディズニーに求めているという。
ちなみに、バッド・ロボットがファーストルック契約を締結してからこれまでのあいだ、エイブラムスはパラマウントで「スター・トレック」「スター・トレック イントゥ・ダークネス」「SUPER8」の3作品を監督。さらに「ミッション:インポッシブル」シリーズ3作、「クローバーフィールド」2作をプロデュースしており、関わった映画作品の累計世界興収は57億ドルを突破している。

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