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ムツゴロウもびっくり?「オン・ザ・ミルキー・ロード」クストリッツァ、本物の熊との共演映像

2017年9月8日 18:00

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豊かな表情を撮るためなら何度も撮り直し
豊かな表情を撮るためなら何度も撮り直し
(C)2016 LOVE AND WAR LLC

[映画.com ニュース] 「アンダーグラウンド(1995)」「黒猫・白猫」で知られる名匠エミール・クストリッツァ監督の約9年ぶりとなる新作「オン・ザ・ミルキー・ロード」の新たな本編映像が、公開された。クストリッツァ監督作品ならではの動物の登場シーンが描かれている。

クストリッツァ監督が自ら脚本と主演も兼ね、戦争が終わらない国を舞台に、運命の出会いを果たしたミルク運びの男と美しい花嫁の壮大な愛の逃避行を描く。クストリッツァ自身が主人公のコスタを演じ、「007 スペクター」「ツイン・ピークス The Return」と話題作に次々と出演するモニカ・ベルッチがヒロインに扮する。

クストリッツァ監督作品のトレードマークの1つが、動物たちが多数登場する点。本作でも、主人公・コスタ(クストリッツァ)の肩に乗り、音楽に合わせてダンスを行うハヤブサや、共に戦地を駆けるロバ、ミルクを飲む蛇、ガチョウ、ヒツジなど、多くの動物たちが見事な演技を見せている。

今回公開されたのは、そんな動物たちとの共演シーンの中でもひときわ目を引く体重300キロを超える大熊の登場シーン。コスタが口移しで熊にオレンジを分け与えるさまが描かれており、オレンジがなくなってしまうと熊が手を動かしてねだるなど、キュートな仕草が見る者の心を温めるシーンとなる。

クストリッツァ監督は、ベネチア国際映画祭に参加した際、「友人に動物のトレーナーがいて、彼と一緒に、出演してもらう動物を選んでいるんだ」と明かしており、熊との共演については「撮影中だけ触れ合うのでは仲よくなることはできない。熊は今300キロぐらいあるが、80キロのころから知っているよ。一緒に遊んで、一緒に転がって、何年もかけて仲よくなるんだ」と動物から豊かな表情を引き出すため、長い時間をかけて関係を築いたと語った。

クストリッツァ監督の動物たちへのこだわりは相当なもので、本作では、動物の動きが足りないと、撮影スケジュール3週間分の映像の撮り直しを行うなど、一切の妥協を許さない姿勢で撮影開始から完成までおよそ3年を費やしたという。

オン・ザ・ミルキー・ロード」は、9月15日から全国公開。

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