「パトリオット・デイ」で3度目のタッグ!“実録映画コンビ”を突き動かす使命感
2017年6月9日 14:00
[映画.com ニュース] 「ローン・サバイバー」「バーニング・オーシャン」と実話を基にした作品を作り続けるピーター・バーグ監督とマーク・ウォールバーグが、3度目のタッグを組んだ「パトリオット・デイ」(公開中)について語った。
2013年に発生した米ボストンマラソン爆弾テロ事件の犯人逮捕までの102時間を描く本作。毎年“パトリオット・デイ”(愛国者の日)に開催され、50万人の観衆を集めるビッグイベントであるボストンマラソンで、突如大爆発が発生。朝から警備に駆り出されていた殺人課の刑事トミー(ウォールバーグ)たちは、容疑者に浮上した“黒い帽子の男”と“白い帽子の男”の捜索に奔走する。
バーグ監督は、長年苦楽を共にしてきたウォールバーグに対して「良いチームとはなにか、僕らはお互いわかっている。素晴らしい友人と一緒に良い仕事ができるというのは最高だよ。仕事に関して僕らは完全にプロフェッショナルで、求めるものが同じなんだ。最高の仕事をしたいし、家族との時間も持ちたい。それに楽しく仕事をしたい。そこが完全に一致している。ケンカをしたことはないね」と敬意を隠さない。「『ローン・サバイバー』のときに僕が間違った決断をしてしまって、マーク(・ウォールバーグ)を殺しかけたことがあったな」(バーグ監督)、「僕は45分くらい怒りまくったけど、許してあげた」(ウォールバーグ)とさらりと振り返るところに、2人の結束感が垣間見える。
ウォールバーグは、バーグ監督と組んできた“実録映画”について「僕にとってほかの映画とまったく違うんだ。普段は自分が俳優としてどんな経験を得られるか、自分が過去にやったことがあるかどうかを考える。でも、実録映画では、実際にそれを体験した人が最優先事項になる。まるで違う体験なんだよ。責任は普段よりずっと重い」と力を込める。なかでも、本作の製作に対しては「ものすごい責任を感じたよ。僕はあそこ(ボストン)の出身だから、事件に巻き込まれた知人が大勢いる」と振り返る。
事件の惨状は今だ記憶に新しいが「『まだ早すぎる』と言う人もいたよ。でもあの後起こったことを考慮したら、僕はむしろもっと早くに作るべきだったと思った。この映画には、希望、そして人々の結束という大切なメッセージがある。それをみんなに聞いてもらいたいし、それに僕の故郷が事件にどのように対応したかを、僕はすごく誇りに思ってもいる。ボストンは、あの事件で生まれ変わった」と熱い思いを吐露した。
バーグ監督もまた、重責を感じつつも「実録映画を作るときは、実際にそれを体験した人々と時間を過ごすことになる。子どもを失った親、足を失った若いカップル。彼らと話すことで、僕の中には勇気とやる気が高まってくる。この映画を作らせてもらえることに興奮を感じていて、大変と思うことはなかったな」と力強く言い切る。
バーグ監督は「この事件には、ハリウッド映画みたいに1人のヒーローが出てきてみんなを守ったりはしない。そんなことは現実には起こらない。そこでは、普通の人が自分にできるかぎりのことを精一杯して、生き残るために必死の行動をしている。たくさんの人にリサーチを続ければ続けるほど、本当に多くの人の存在があったと気づかされた。たとえば映画にも出てくるパトリックとジェシカ。結婚して間もなかった2人は、あの事件で足を失い、必死で生きる道を探した。それに、あの(テロ事件の犯人に拉致された)中国人青年。あの車のドアを開けて逃げるのが、どんなに勇気を必要とすることか想像できるかい? 彼が逃げてくれたから、もっと殺されたかもしれない多くの命を守れたんだ。そういった小さな勇気が集まって、大きな何かになっていったんだよ」と事件の陰で人知れず戦った名もなき人々をたたえた。
「パトリオット・デイ」は、「ブラック・スキャンダル」のケビン・ベーコン、「キングコング 髑髏島の巨神」のジョン・グッドマン、「ラ・ラ・ランド」のJ・K・シモンズ、「ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル」のミシェル・モナハンらが脇を固める。
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