森岡龍「ろんぐ・ぐっどばい」主演は“もらいタバコ”でもぎ取った!?
2017年5月21日 12:00

[映画.com ニュース] ロバート・アルトマン監督の名作「ロング・グッドバイ」にオマージュを捧げた映画「ろんぐ・ぐっどばい 探偵 古井栗之助」が5月20日、東京・渋谷のユーロスペースで封切られ、主演の森岡龍をはじめ共演の手塚真生、蜷川みほ、仁科あい、いまおかしんじ監督が舞台挨拶に出席した。
「苦役列車」の脚本などで知られるいまおか監督がメガホンをとった今作。雇われ探偵・古井栗之助が、自殺した女が盗んだ金の回収を頼まれ、衝撃の事実に直面していく姿を描いた。探偵役に初挑戦した森岡は「名だたる俳優が演じてきた、一度はやってみたい職業。すごく嬉しかったですね」と顔をほころばせ、同じく探偵ものは初のいまおか監督も「どう撮ったらいいかも全然わからなかった。でも映画はワンシーンのつながりだから、そういう意味では、成立しているワンシーンがつながっていれば映画になる」と矜持をのぞかせた。
さらに森岡は、いまおか監督との初対面を「(出演した)『超能力研究部の3人』の現場に、脚本を書かれていたいまおか監督が来ていて。もぞもぞ近づいてきて、『タバコを1本くれ』と言われた」と振り返る。これにいまおか監督が「山奥でタバコが全然売っていなくて、見たら森岡くんがタバコを吸っていたから」と説明すると、森岡は「そのとき6本くらいタバコをあげたのが、『ろんぐ・ぐっどばい』(の主演)につながっているのかな」と冗談めかしながら語っていた。
一方でいまおか監督は、「最初の打ち合わせで、森岡くんは衣装イメージをすごく描いてきて、ものすごく入れ込んでくれていた。でも俺が『衣装は適当でいいんじゃない?』と言ったら、すごくがっかりした顔をしていた。申し訳なかった」と猛省。森岡は「もう本当に台本が面白くて、僕が『このシーンはこう言って、こうやったら傑作になる』とか言ったのに」と苦笑しつつも、「そのひょうひょうとした感じが、力の抜け具合を生んでいると思います」とフォローを忘れなかった。
また今作は、神代辰巳監督と長年タッグを組んでいた名助監督・鴨田好史への思いも込められている。いまおか監督は「神代監督の遺作に助監督として参加した時に、鴨田さんと出会いました。何年か前に亡くなられていますが、監督はどう生きていったらいいかなど、ものすごく教えられました」と感謝を述べ、「鴨田さんが脚本を書いた『恋人たちは濡れた』は、ファーストカットは車輪のカットです。今作では、それとまったく同じことをやっています」と明かしていた。「ろんぐ・ぐっどばい 探偵 古井栗之助」は、ユーロスペースで1週間限定レイトショー公開中。
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