東京国際映画祭コンペ部門に日本代表2作品!杉野希妃は監督・主演の二刀流
2016年9月15日 12:00

[映画.com ニュース] 第29回東京国際映画祭(10月25日~11月3日)のコンペティション部門に、日本映画2作品が選出されていることが明らかになった。蒼井優の8年ぶりとなる単独主演作「アズミ・ハルコは行方不明」(松居大悟監督)と、杉野希妃が監督・主演を務める「雪女」。邦画作品としては、「雪に願うこと」(根岸吉太郎監督)以来11年ぶり3作目の“頂点”獲得となるかに注目が集まる。
今年のコンペティション部門への応募総数は98の国と地域から1502本となり、前年よりも93本増。厳正な審査を経た16本が期間中に上映される。プログラミング・ディレクターの矢田部吉彦氏は、「新人時期を過ぎ、次なる飛躍を期する2名の若手監督の作品を選出しました。異なる形で日本の象徴的な姿が描かれ、若手作家ならではの野心がうかがえる作品です」と選出理由を説明。さらに、「世界に受け入れられるためには、普遍性とともに『その国らしさ』も求められ、今年の2本は全く違う方向でそれを実現していることが、国際舞台に立たせたいと考えた所以です」とコメントを寄せている。
「雪女」がコンペ入りを果たした杉野は、第24回(2011)の同映画祭で「杉野希妃~アジア・インディーズのミューズ」として特集上映が組まれるなど、従来の枠におさめることが出来ない規格外の逸材。14年には、オランダで開催された第43回ロッテルダム国際映画祭で、コンペティション部門「タイガーアワード」の審査員に就任したことも記憶に新しい。
そんな杉野の新作は、小泉八雲の「怪談」に収録された一編である「雪女」に新たな解釈を盛り込んで映画化したもので青木崇高、山口まゆ、佐野史郎らが出演。「監督としてコンペティション部門に参加させていただくことになり、とても嬉しく光栄に思います」と明かす杉野は、「雪女という得体の知れない存在と何年か向き合い、目に見えない大きな力に導かれてきたような気がします。人と妖女の幻想奇譚を、どうぞご期待ください」と語った。

また、「アズミ・ハルコは行方不明」に主演する蒼井は、「作る側にいると、作品に対する思いが強すぎ、時に不安になることもあります。しかし、選考委員の方々の客観的な感想をいただけると『ああ、間違っていなかったんだ』と、劇場公開に向けてぽんと背中を押された気持ちです。心から感謝申し上げます」と喜んだ。映画には蒼井のほか、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」で話題の高畑充希、太賀らが出演している。
なお、コンペティション部門の全ラインナップは後日発表される。
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