渡辺謙&宮崎あおい「怒り」でトロントへ!サン・セバスチャン映画祭はコンペ出品
2016年8月26日 17:00
「フラガール」「許されざる者」の李監督が、「悪人」に続き吉田修一氏の小説を映画化。「怒」という血文字を残したまま未解決となった東京・八王子の殺人事件から1年後、千葉、東京、沖縄にそれぞれ犯人と似た男が現れ、関わる人々の“信じたい気持ち”にゆがみを与えていくさまを描く。渡辺謙、宮崎あおいら、日本映画界をけん引する豪華キャストが共演した。
9月8日(現地時間)にカナダで開幕する第41回トロント国際映画祭は、米アカデミー賞の前しょう戦として知られる北米最大級の映画祭。スペシャル・プレゼンテーション部門に出品され、親子を演じた渡辺と宮崎、李監督が10日のプレミア上映のため現地入りする。
さらに同16日(現地時間)からスペインで開催の第64回サン・セバスチャン国際映画祭では、コンペティション部門に出品される。今作が邦画唯一のコンペ部門参加となり、23日の公式上映、24日のクロージングセレモニーに渡辺と李監督が出席。邦画史上初の最優秀作品賞獲得を狙う。
「許されざる者」(2013)以来、約3年ぶりの国際映画祭参加となる渡辺。トロントについては、「僕が日本で出演した作品をアメリカで紹介したいとアメリカのパブリシストに言うと、『トロント国際映画祭へ出品しろ』と言われるくらい北米最大の映画祭です」と語り、「ヨーロッパの方は日本に近い感覚を持っていらっしゃるお客様が多いので、また北米とは違うリアクションがあるのではないかと、とても楽しみにしています」とサン・セバスチャンへの参加を心待ちにするコメントを寄せる。
そして、「この作品に含まれている人間の本質的な痛みや悩みみたいなものは、洋の東西問わないと思うので、海外の方々へどれだけ深く刺さるか、どういうリアクションが返ってくるか、興味深いです」と明かし、「本当に誇れる映画が出来たなという気がしています。ちゃんと日本でこういう映画をつくりました、という誇りを持って、日本代表として行きたい」と意気込んでいる。
宮崎も、「『すごい映画が出来ました』と自信を持って言える作品なので、その気持ちを伝えて、たくさんの人に見ていただけるように頑張りたいなと思います」と話す。トロントには10年以上前にホームステイした経験があるそうで、「このようなかたちでトロントに行けることも嬉しいです」と語っている。「怒り」は、森山未來、松山ケンイチ、綾野剛、広瀬すず、妻夫木聡、高畑充希らが出演。9月17日から全国で公開される。
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