葛城家の“ソウルフード”はコンビニ弁当!「葛城事件」本編映像にみる、ゆがんだ家族像
2016年7月8日 12:00

[映画.com ニュース] 劇団「THE SHAMPOO HAT」を率いる赤堀雅秋が、「その夜の侍」(2012)に続いて自身が手がけた舞台を映画化した「葛城事件」(公開中)の本編映像集が、公開された。登場人物たちの食事シーンに焦点を当てている。
映画は、次男の稔(若葉竜也)が無差別殺傷事件を起こし、葛城一家が崩壊に至るまでの道のりをたどっていく。家族に威圧的に接する葛城清(三浦友和)、清に支配されるがままの生活を送る妻・伸子(南果歩)、リストラされたことを打ち明けられない長男・保(新井浩文)、鬱屈した思いをくすぶらせるニート・稔の関係が徐々にゆがんでいき、やがて伸子が家出をしたことから家族に危機が訪れる。田中麗奈が、死刑制度反対の立場から稔と獄中結婚する星野を演じる。
後味の悪さが売りの本作だが、それぞれの食事シーンも異様な雰囲気に包まれており、各キャラクターの“闇”を反映していると見ることもできる。映像では、閉め切った自室のベッドでコンビニ弁当を食べ、窓から見える近所の住人に「暇なヤツら。他にすることないのかよ」と毒づく稔の様子や、リビングにいる伸子が、電話が鳴っても黙々とコンビニ弁当をほおばる姿など、個々人の孤独感を見る者に印象付けるシーンが切り取られている。
高圧的な清に耐えかねて家を飛び出した伸子が、アパートで稔・保と惣菜を食べながら“最後の晩さん”について自嘲気味に語り合う光景や、稔が殺傷事件を起こす直前、包丁を隠し持って出かける際の伸子の食事シーンも収められており、家族の団らんの場である“温かな食卓”から遠く離れた現状に、葛城家に染みついた不協和音が感じ取られる内容になっている。
(C)2016「葛城事件」製作委員会
関連ニュース




【第78回カンヌ国際映画祭】カズオ・イシグロ原作、戦争の記憶や女性の自立描く石川慶監督「遠い山なみの光」に熱い喝采 広瀬すず、吉田羊、松下洸平ら会見
2025年5月17日 22:00


映画.com注目特集をチェック

フロントライン
【感情、爆発。】日本を代表する超豪華キャスト。命を救う壮絶な現場。極限の人間ドラマ。魂の渾身作。
提供:ワーナー・ブラザース映画

試写会で絶賛続々
「愛しくて涙が止まらない」…笑って泣いて前を向く、最高のエール贈る極上作【1人でも多くの人へ】
提供:KDDI

ネタバレ厳禁映画の“絶品”登場!
【超・超・超・超・異色展開】このカオス、このサプライズの波状攻撃…あまりにも好きすぎた
提供:バンダイナムコフィルムワークス

We Live in Time この時を生きて
【仕事にならないくらい泣いた…】人生の岐路で何度も観返したい、“一生大切にする”珠玉の1本
提供:キノフィルムズ

おばあちゃん版「ミッション インポッシブル」!?
【辛口批評サイト98%超高評価!】アクション映画好きに全力でオススメ!めちゃ良かった!!
提供:パルコ

か「」く「」し「」ご「」と「
【予想を突き抜けた”編集部員No.1”】観たらまさかの超良作!! 純度100%の切なさに感情崩壊
提供:松竹