スコセッシ×デ・ニーロのマフィア映画がカンヌで争奪戦
2016年5月19日 19:30
[映画.com ニュース] マーティン・スコセッシ監督とロバート・デ・ニーロが再タッグを組むことで話題のギャング映画「The Irishman(原題)」の海外配給権を巡り、カンヌで争奪戦が起きたとハリウッド・レポーター誌が報じた。
同作は、伝説的なマフィア、ラッセル・バッファリーノに仕えた実在の殺し屋フランク・“アイリッシュマン”・シーランの人生を描く作品で、原作はチャールズ・ブラントが執筆した伝記小説「I Heard You Paint House」。シーランは1975年に失踪した全米トラック運転組合委員長ジミー・ホッファをはじめ、多くの殺害に関与したと告白している。
「ギャング・オブ・ニューヨーク」のスティーブン・ザイリアンが脚本を執筆。デ・ニーロがシーラン役を演じるほか、アル・パチーノとの豪華共演も決まっており、遠藤周作の「沈黙」をスコセッシ監督が映画化した「Silence(原題)」を手掛けるメキシコの製作会社ファブリカ・デ・シネが、1億ドルといわれる製作費を出資する。
同作はカンヌ映画祭で併設されるカンヌ・フィルム・マーケットに出品され、海外配給権をめぐり争奪戦が勃発。STXエンターテイメントが近年の最高額である5000万ドルで競り落とした。北米配給はパラマウントで、クランクインは来年1月の予定。