「シビル・ウォー」キャラクター解説 キャスト・監督が語るチーム・アイアンマン
2016年4月29日 05:00
[映画.com ニュース] アベンジャーズを二分する戦いを描いた「シビル・ウォー キャプテン・アメリカ」が4月29日に公開された。アベンジャーズの在り方をめぐり、キャプテン・アメリカとアイアンマンが対立。組織の下で戦う道を選んだアイアンマンチームのキャラクターたちを、米ロサンゼルスで行われた会見や、監督のジョー&アンソニー・ルッソ兄弟のインタビューから読み解く。
大富豪の実業家にして天才発明家。皮肉屋で自己中心的だが、アベンジャーズへの思いは誰よりも強い。亡き父ハワードから引き継いだスターク社で製造した兵器が悪用されている現実を知り、自ら開発したパワードスーツを装着してアイアンマンとして世界平和のために戦い始めた。自身の研究から誕生した人工知能ウルトロンの暴走で一般市民に犠牲が出たことで自責の念に駆られ、アベンジャーズ存続の唯一の道は国連組織の管理下に身を置くことだと決意する。ロバート・ダウニー・Jr.は、「アイアンマンは人間的に欠陥のあるナルシストだが、これまでの映画を通じて、(良心や責任感に)目覚め、ちょっとずついい人間になっている」と8年間の変化を語る。
特殊なクモにかまれ、驚異的な敏捷性や跳躍力を得た、悩み多き高校生。今作では、その正体を突き止めたアイアンマンにスカウトされる形で参戦する。アンソニー・ルッソ監督は、「ニューヨークでこっそり活動していたが、ビデオにその姿がちらっと映って、奇妙なことが起きているとうわさになっていた」という設定を明かす。大抜てきされた19歳の新星トム・ホランドに対し、オーディションで相手役を務めるなど、キャスティングに貢献したダウニー・Jr.は、「トムを見つけたのはとてつもない偉業だし、トム自身も見事に期待に応えている」と称賛した。
アイアンマンを支えてきた声の主、人工知能ジャーヴィスが、作りかけのウルトロンの肉体に融合して誕生。額の黄色い石(マインド・ストーン)は比類ない破壊力を秘めている。人気の秘訣は「世界中の人造人間が共感してくれる」からと珍回答を出したポール・ベタニーのパーフェクト解説はこちら。「『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』では、ヴィジョンは生まれたばかりの状態だった。万能でありながら、純粋無垢だった。今作では人間性を身につけようとしていて、忠誠心というものを学ぼうとしている。(論理では分析できない)忠誠心を学び、人間的な対応をしたばかりに大きな過ちを犯す、という展開になっているんだ」。
幼い頃にソ連のKGBでエリート教育を受けた凄腕のスパイであり、超一流の暗殺者。「キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー」では、国際平和維持組織「S.H.I.E.L.D.(シールド)」内部で起きた陰謀にキャプテン・アメリカの“相棒”として立ち向かったが、今作ではかつて「アベンジャーズ不合格」と評価したアイアンマンに同調。ジョー・ルッソ監督は、その理由を「シールド以前の人生でたくさんの罪悪感を持っているという背景もある。その罪悪感が、アベンジャーズが政府に管理されるという決断を下すのに関わるんだと思う」と語っている。
トニーの良き友人であり、米空軍での地位をフル活用して勝手気ままなアイアンマンをフォローしてきた。「アイアンマン2」から同役を演じているドン・チードルは、「常に軍人としての義務と指揮系統を気にかけている。ヒーローたちと友情を築く一方で、超人的な力を持つ彼らに一定の枠組みが必要だと感じている」とウォーマシンの立場を説明した。
アフリカの小国ワカンダの皇太子にして、超人的な戦士。国王である父ティ・チャカの命を奪ったテロ事件の首謀者とされるウィンター・ソルジャーに報復するため、アイアンマン側に加入する。2018年に単独映画が控えているブラックパンサーを本作に登場させた理由は、「アベンジャーズに関与していないだけでなく、どちらの側にもつかないキャラクターがいたら面白いんじゃないかと考えた。パーソナルな理由でこの物語に関わるキャラがいるべきだ」と製作のケビン・ファイギが語る。製作陣が「この俳優しかいない!」と熱望したチャドウィック・ボーズマンは、「とてもエキサイトしてくれて、あっというまに物事が進んだ」。ちなみに、ブラックパンサーのスーツとキャプテン・アメリカの盾には、ワカンダで産出される地上最強の鉱石ヴィブラニウムが使われている。
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